生活協同組合おかやまコープ

生活協同組合おかやまコープは、岡山県を主な事業範囲とする生活協同組合です。商品の宅配や店舗での販売を核として、地域住民の生活を支える様々な事業を展開しています。

沿革

おかやまコープの歴史は、1956年に設立された岡山生活協同組合に遡ります。しかし、残念ながらこの組織は1974年に経営不振のため破綻しました。その後、数人の職員らの尽力により再建活動が直ちに開始され、1977年には岡山市民生活協同組合として新たなスタートを切りました。
事業範囲は段階的に拡大され、1982年には岡山県南部一帯、翌1983年には玉野市と旧灘崎町を除く岡山県全域に広がり、より多くの地域住民にサービスを提供できるようになりました。店舗事業も開始され、1988年には第1号店となる「コープ大野辻」が開店。1990年には「おかやまコープ」という愛称の使用が始まり、2000年には正式名称も現在の「生活協同組合おかやまコープ」に改称されました。また、2005年には中国・四国地方の生協と連携し、コープ中国四国事業連合の設立に参画しています。

事業内容

宅配事業

以前は複数の組合員が共同で注文し、まとめて配達を受ける「共同購入」が主流でしたが、ライフスタイルの変化に伴い、現在では組合員一人ひとりの自宅に商品を届ける「個別配送（個配）」が中心となっています。また、オートロック式のマンションなど、個配が難しい環境に対応するため、商品を特定の場所で受け取れる「コープステーション」と呼ばれる有人受け取り拠点の設置にも積極的に取り組んでいます。
商品のカタログ類についても、一部を除き中国地方の他の生協と共通化を進めており、スケールメリットを活かした運営を行っています。

店舗事業

岡山県内各地に店舗を展開し、組合員や地域住民が日常的に利用できる買い物の場を提供しています。かつては存在したものの、閉店や移転により姿を消した店舗もありますが、現在も県内に複数の店舗を運営しています。

配送ネットワーク

県内16ヶ所に配送センターを配置しており、このネットワークを通じて岡山県のほぼ全域にわたる地域へ商品を届けています。各センターは担当エリアを受け持ち、効率的な配送体制を構築しています。

福祉事業

商品供給事業に加え、福祉分野にも力を入れています。岡山市と倉敷市においては、高齢者向けのデイサービスを提供しており、地域の福祉ニーズにも応えています。

地域との連携と取り組み

おかやまコープは、地元の食料生産者である農業協同組合や漁業協同組合などとの連携を重視しています。県産品の普及推進に積極的に取り組み、地産地消を推進することで、地域の活性化や食料自給率の向上に貢献することを目指しています。また、子会社であるコープファームおかやまを通じて、瀬戸内市牛窓町の農園でトマトを栽培・出荷するなど、自らも食の生産に携わっています。

おかやまコープは、設立以来、変遷を経て地域に根差した協同組合として、商品供給、福祉、地域連携など多岐にわたる活動を展開し、組合員の豊かな暮らしと地域社会の発展に貢献しています。

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