男木島

男木島の概要

男木島（おぎじま）は、瀬戸内海の中部、備讃瀬戸に位置する面積1.34 km²の小さな島で、現在109世帯168人が住んでいます。行政上は香川県高松市男木町に属し、隣接する女木島とともに「雌雄島」と呼ばれています。男木島は高松港から北へ約10.1キロ[[メートル]]の距離にあり、フェリーで約40分でアクセス可能です。島は「加茂ヶ瀬戸」という急流が流れる海峡を挟んで女木島と接しています。温暖で小雨が多い気候は、冬の積雪がほとんどないのが特徴です。

地理

男木島は南北に並ぶ3つの山を有しており、最も高いコミ山は213メートルです。島の北端には標高180メートル地点に讃岐岩質玄武岩の柱状節理とその崩壊物から成る岩海があり、「タンク岩」と名付けられた特徴的な岩も見られます。この地形は香川県内でも珍しく、1976年には市の天然記念物にも指定されました。島内は平坦な土地が少なく、急斜面には石垣が積まれて宅地が形成されています。この独特な光景は地理学者の金尾宗平によっても「奇景」と評価され、観光名所としても知られています。

歴史

男木島には数基の古墳が存在し、戦国時代から1671年までの期間、高原氏の領土でした。1862年には男木島と女木島に台場が築かれることが決まり、その後、漁業や教育環境の整備が進みました。1945年の太平洋戦争終結後には人口が急増しましたが、経済成長に伴う都市部への流出が続き、1980年に551人まで減少しました。

近年では、2010年から始まった瀬戸内国際芸術祭によって観光客が増加し、特に芸術に興味ある人々にとって訪問先としての認知度が高まりました。さらに、2022年には人口が徐々に回復し、地域振興への希望が見えています。

文化と生活

男木島は、自然や地形が文化や生活スタイルに深く影響を与えています。限られた資源の中で、島民の相互扶助の精神が強く、コミュニティが一体化した生活を送っています。地域に根ざした行事や伝承も多く、「コウリョク」と呼ばれる助け合いの慣習が存在します。

また、男木島には灯台、神社などの文化財も多く、観光資源としても重要です。特に「男木島灯台」は明治28年に建設された歴史的な建造物で、香川県の特産である御影石が用いられています。豊玉姫神社は安産の神として知られ、地域では広く信仰されています。

観光と交通

全域が瀬戸内海国立公園に指定され、自然観光地としても人気です。水仙の名所でも知られ、毎年さまざまなイベントが開催されています。また、男木港からはフェリーで高松市とのアクセスが良好です。

男木島は「猫の島」としても知られるようになり、観光客にとって新たな魅力となっています。島内では民宿や飲食施設も整備されており、訪れる人々にとって快適な滞在ができるよう配慮されています。

これらの魅力を抱える男木島は、訪れる人々に新しい発見と体験を提供する、魅力あふれる島です。

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