盛岡タイムス

盛岡タイムス

盛岡タイムスは、岩手県盛岡市でかつて発行されていた日刊のコミュニティ新聞です。1969年10月28日に日刊岩手建設工業新聞社から創刊され、その後「盛岡タイムス社」として独立しました。当初は月曜日を休刊日としていましたが、1970年からは完全に日刊紙へと移行しました。2024年3月30日の発行をもって廃刊となることが発表されています。

地域密着型の情報提供

盛岡タイムスは、親会社が建設業界紙であることから、特に地域経済に関する記事に強みを持っています。しかし、経済系の記事だけでなく、文化や地域行事についての連載も重視しており、他の新聞社では取り扱わないような細かい催し物についても取り上げることが多いのが特徴です。このように、盛岡地域に特化した詳細な取材体制を駆使し、読者に必要な情報を届ける役割を果たしてきました。

また、盛岡タイムスは岩手建設工業新聞、東海新報（大船渡市）、胆江日日新聞（奥州市）、復興釜石新聞（釜石市）等と「岩手地方新聞協会」を結成し、これらの新聞社から提供された記事を掲載するページを設けていました。これによって、地域の様々なニュースを一つの紙面で確認できるという利点がありました。

提携と多様な情報

2006年4月からは読売新聞との提携を開始し、国際ニュースや全国ニュースなども掲載し始めました。この提携により、基本のページ数を8ページから10ページに増やすことができ、より豊富な内容を提供できるようになりました。さらに同年5月からは、1面を原則として4色カラー印刷にするなど、視覚的な魅力も向上させました。

配布地域と放送情報

盛岡タイムスの配布地域は、盛岡市、滝沢市、雫石町、八幡平市、紫波町、矢巾町、花巻市（旧・石鳥谷町域）と広がりました。そのため、地域の読者に向けたローカルな内容が多く取り上げられることが多いです。オリジナルコンテンツに加え、地域のテレビ・ラジオの情報も掲載されており、盛岡広域圏を取材・購読の範囲としています。特に、岩手県内の放送局については、全ての番組をフルサイズで掲載し、地域住民が利用する際の参考情報を提供しています。

特にラジオに関しては、IBCラジオやFM岩手などの番組情報が極小サイズで掲載されており、さらにコミュニティ放送としてのラヂオもりおかの情報も網羅していました。これにより、地域のメディアが一体となった情報発信の場を構築することができました。

このように盛岡タイムスは、地域に密着した情報を広く発信し、地域経済や文化の発展に寄与してきましたが、2024年の廃刊を迎えることとなります。

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