目白通り

目白通り：江戸の古道から現代の幹線道路へ

目白通りは、東京都千代田区から練馬区までを貫く主要道路です。練馬インターチェンジに接続し、都心部と郊外を結ぶ重要な交通路として機能しています。その歴史は古く、江戸時代には江戸と清瀬市を結ぶ「清戸道」として利用されていました。関口にあった新長谷寺目白不動尊にちなんで「目白坂」「目白台」と呼ばれるようになり、これが現在の「目白通り」の名称の由来です。

昭和初期、東京都市計画道路放射第7号線として整備計画が決定されると、西落合一丁目交差点から豊玉北六丁目交差点までの区間は「十三間道路」と呼ばれ、幅広い道路として整備が進められました。高度経済成長期には、東京オリンピック開催を機に大規模な道路整備が行われ、この際に「目白通り」という通称が正式に用いられるようになりました。当初は九段下から田無町までの都道8号線の全線が「目白通り」とされていましたが、1984年の改定で現在のルートに落ち着きました。

歴史的変遷：

目白通りの歴史を振り返ると、幾多の変遷を遂げてきたことがわかります。

江戸時代: 清瀬市方面への古道「清戸道」として利用
昭和初期: 都市計画道路放射第7号線に指定、一部区間は「十三間道路」として整備
昭和37年: 「目白通り」という通称が正式に設定
昭和38年: オリンピック道路整備の一環として、豊玉北六丁目交差点から谷原交差点までが開通
昭和46年: 関越自動車道練馬IC-川越IC間が開通、目白通りとの接続が強化
昭和59年: 通称道路の変更により、現在の経路となる
* 平成13年: 西武池袋線高架化に伴い、中村陸橋が撤去

都市計画との関連性：

目白通りは、おおむね東京都市計画道路放射第7号線に相当しますが、江戸川橋交差点から西落合一丁目交差点までは新目白通り（バイパス）として別途整備されています。また、目白通りの一部区間は補助第76号線にも指定されています。放射第7号線は練馬ICの先、北園交差点まで延伸されていますが、この区間には通称道路名は設定されていません。しかし、実際には電柱などの表示で「目白通り」として扱われている場合もあります。さらに西へ延びる計画があり、練馬区西大泉5丁目付近で東京の放射7号線としての区間は終わりますが、地権者との交渉が難航し、全線開通には至っていません。

西大泉5丁目からは、西東京市、埼玉県新座市、所沢市へと続き、埼玉県内区間は2020年に全線開通しています。所沢市以降は、東京狭山線、狭山飯能線などに接続し、飯能市の武蔵カントリークラブ笹井コース付近まで都市計画道路として指定されています。

まとめ：

目白通りは、江戸時代の古道から始まり、都市計画道路として整備され、現在では都心と郊外を結ぶ重要な交通インフラとして機能しています。歴史的背景や都市計画との関わりを知ることで、その存在意義をより深く理解することができます。しかし、西大泉5丁目以西の全線開通という課題も残っており、今後の動向が注目されます。

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