相内駅

相内駅：北海道北見市の歴史と自然に抱かれた駅

北海道北見市相内町に位置する相内駅は、北海道旅客鉄道（JR北海道）石北本線に属する駅です。1912年11月18日、湧別軽便線の野付牛駅（現在の北見駅）と留辺蘂駅間の開業と同時に、上相ノ内駅として誕生しました。その後、幾度かの改称を経て、現在の相内駅となりました。

駅名の由来と歴史

駅名は、アイヌ語の「アイヌオナイ (ainu-o-nay)」に由来しています。「人・多い・沢」を意味するこの言葉は、駅周辺の地形と、かつてこの地に住んでいた人々の暮らしぶりを表していると言えるでしょう。当初「上相ノ内」と呼ばれたのは、武華川上流にあったことに由来します。その後、駅所在地が相内市街の中心に移り、「上」が外され「相ノ内駅」に。さらに「ノ」が省略され、現在の「相内駅」となったのです。

開業以来、相内駅は地域住民の生活に密着した存在として、重要な役割を担ってきました。1960年頃には山陽木材防腐北見工場の操業開始に伴い、専用線が敷設され、貨物輸送も盛んに行われていました。しかし、時代の変化とともに、貨物取り扱いは1984年に廃止されました。窓口業務の民間委託化や、駅員無配置化を経て、1992年には完全無人駅となりました。近年では、2004年にホームが延伸され、定期列車のドアカットが廃止されるなど、利用者の利便性向上のための改良も進められています。

駅構造と周辺環境

相内駅は、単式ホームと島式ホームを併設した2面2線の構造となっています。ホーム間は線路でつながっていますが、島式ホーム側は老朽化により、現在では乗降は行われていません。駅舎は1988年に改築され、現在では無人駅として機能しています。北見駅が管理駅となります。

駅周辺には、北海道道245号下仁頃相内停車場線や国道39号が走り、交通アクセスも良好です。北見市役所相内支所、北見警察署相内駐在所、相ノ内郵便局などの公共施設に加え、北見信用金庫相内支店、JAきたみらい相内支所などの金融機関や農協も立地しています。また、北海道北見バス、道北バス、阿寒バスの「相内」停留所も近くにあります。これらの施設は、地域住民の生活を支える重要な拠点となっています。

利用状況と将来

相内駅の利用状況は、近年減少傾向にあるものの、地域住民の生活にとって重要な交通手段であり続けています。駅周辺の開発や、地域活性化の取り組みと合わせて、今後の利用状況の推移を見守る必要があるでしょう。

隣の駅

留辺蘂駅
東相内駅

相内駅は、北海道の豊かな自然と歴史を感じられる駅です。静かな佇まいの中に、長い歴史と地域住民の温もりを感じることができるでしょう。

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