神戸ポートタワー

神戸ポートタワー：港町のシンボル、新たな魅力と共に

神戸ポートタワーは、兵庫県神戸市中央区に位置する、世界で初めてパイプ構造を採用したタワーです。1963年の竣工以来、神戸港のシンボルとして親しまれ、多くの観光客が訪れる人気スポットとなっています。和楽器の鼓を思わせるその独特のデザインは、港町神戸の景観に美しく溶け込んでいます。

優美なデザインと歴史

高さ108メートルの塔体は、32本の鋼管によって構成された一葉双曲面を形成しています。この優美なデザインから「鉄塔の美女」と呼ばれることもあります。設計には、当時の神戸市長である原口忠次郎氏のロッテルダム訪問がきっかけとなっています。同氏がユーロマストに感銘を受けたことが、神戸ポートタワー建設の構想につながったのです。当初は銀色の塗装が予定されていましたが、航空法の関係から赤と白のツートンカラーとなりました。

1995年の阪神淡路大震災では、神戸市街地が大きな被害を受けましたが、神戸ポートタワーはほとんど損傷を受けることなく、震災から間もない時期にライトアップが再開されました。これは、被災した神戸市民の希望の象徴ともなったと言えるでしょう。

リニューアルと新たな魅力

2021年9月より耐震化工事などのため休館していましたが、2024年4月26日にリニューアルオープンしました。リニューアルでは、360度のパノラマビューを楽しめるガラス張りの屋上展望フロアーが新設された他、低層階には屋外テラス付きの飲食店もオープンしています。

また、照明もLED化され、様々な色の演出が可能になりました。従来は赤色の照明が主でしたが、今では青や白など、多様な色でライトアップされ、神戸の夜景をさらに華やかに彩っています。

神戸ポートタワーは、単なる展望タワーとしてだけでなく、神戸の歴史や文化を語る上でも重要な存在です。神戸国際港湾博物館がかつてタワー内にあった歴史も、神戸港発展の一端を物語っています。現在はメリケンパークに移転した神戸海洋博物館と連携したイベントなども開催されており、観光客だけでなく、地元住民にとっても親しみやすい存在です。

アクセスと周辺情報

神戸ポートタワーへのアクセスは、JR神戸線、阪神本線、阪急神戸高速線、神戸市営地下鉄など、複数の交通機関を利用できます。元町駅、花隈駅、県庁前駅、みなと元町駅から徒歩圏内に位置しており、観光の拠点として非常に便利です。

周辺には、メリケンパーク、神戸海洋博物館、神戸港震災メモリアルパークなどの観光スポットが点在しており、神戸ポートタワーと合わせて訪れるのもおすすめです。

受賞歴

神戸ポートタワーは、その建築デザインと技術、そして景観への貢献が評価され、数々の賞を受賞しています。主な受賞歴としては、第15回日本建築学会賞（1963年）、建築業協会優良建築賞（BCS賞）、照明学会照明普及会賞などがあります。

まとめ

神戸ポートタワーは、美しいデザインと充実した施設、そして神戸港の歴史を凝縮した、魅力あふれる観光スポットです。リニューアルによってさらに魅力が増した神戸ポートタワーに、ぜひ一度足を運んでみてください。

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