福屋八丁堀本店

福屋八丁堀本店の概要

福屋八丁堀本店は、広島市中区胡町に位置する広島県の百貨店グループ「福屋」の本店であり、地域における代表的な商業施設の一つです。広島市の中心、八丁堀地区において、そごう広島店と共に広島を代表する存在として知られています。運営する店舗は、売場面積が28,620平方メートル、地上12階、地下3階という規模を誇ります。

歴史

この百貨店は1929年（昭和4年）に開業し、1938年（昭和13年）に現在の場所に再建されました。本館の建物は1945年に広島に投下された原爆によって被爆したものの、いくつかの部分が現存しており、被爆建物の一つとして貴重な歴史遺産となっています。現存する本館の他に、東館と南館があり、当初の店舗面積からの拡張が行われてきました。特に1975年には松竹系の映画館と複合化し、より多くの人々に利便性を提供するようになっています。

館内の構成

店舗の各階は、様々な商品で構成されています。1階とB1階には化粧品や食料品が並ぶ中、上階には婦人服や紳士服、子供服、スポーツ用品、さらには家庭雑貨やインテリア用品、さらにはレストラン街や屋上庭園があります。特に注目すべきは、9階に設けられた「福屋八丁堀本店写真室」であり、高層から自然光を取り入れた撮影ができる設備が整っています。

映画館の歴史

かつては東館に映画館が設置されており、松竹系の映画館「松竹東洋座」が1928年（昭和3年）に創設され、地域の文化的な拠点として機能していました。しかし、2008年にその歴史は幕を閉じ、新たに映画館「八丁座」にリブランドされ、当初の文化的役割を引き継ぎました。現在でも広島市内には他のシネマコンプレックスが存在し、この地域における映画文化は続いています。

建物の特徴

本館は1938年に竣工し、当時としては珍しい全館冷暖房設備を持った豪華な鉄骨鉄筋コンクリート構造の建物でした。また、外装は淡黄色のテラコッタで仕上げられ、「白亜の殿堂」と称されるほどの美しさを持っていました。戦争中は大日本帝国陸軍に接収され、売り場が縮小されたこともありますが、戦後の復興過程で徐々に営業を再開し、1960年代や70年代に多くの増改築が行われました。

アクセス

福屋八丁堀本店へのアクセスは便利で、八丁堀バス停や広島電鉄本線・八丁堀停留場からすぐに到達できます。このアクセスの良さも、多くの顧客が訪れる要因の一つとなっています。

まとめ

福屋八丁堀本店は、広島市中心部において訪れる価値のある魅力的な百貨店です。多岐にわたる商品と歴史的な背景を持つこの百貨店は、訪れる人々にとってひとつの文化体験となることでしょう。

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