福山通運

福山通運株式会社について

福山通運株式会社（FUKUYAMA TRANSPORTING CO.,LTD.）は、広島県福山市東深津町に本社を持つ運送業者であり、東京証券取引所のプライム市場に上場している企業です。1948年に創業し、それ以来特別積合せ貨物運送を主力事業としながら、宅配便業務やその他の物流サービスでも知られています。2022年現在、同社は日立物流（現・ロジスティード）との提携を継続し、多岐にわたる輸送業務を展開しています。

会社の成り立ち

福山通運の歴史は、1948年に遡ります。創業者である渋谷昇は、当時廃業した運送会社の設備を譲り受けて福山貨物運送株式会社を設立しました。1950年には事業の拡大に伴い、社名を福山通運株式会社へと変更し、さらなる成長を遂げました。この過程で、渋谷の手腕により同社は東証一部上場の全国的な運送会社として知られるようになりました。

1960年には近畿日本鉄道株式会社と資本提携を結び、その下でさらなる成長を目指しました。社章には「昇る太陽とトラック」が象徴されており、事業の成長と発展を表しています。2013年時点では業界の中で5位の地位を占め、働き方改革にも積極的に取り組んでいます。

事業内容と提供サービス

福山通運は、特別積合せ貨物運送を主軸に、以下のような多様なサービスを提供しています：

• - 小荷物輸送（最大30kg、最大寸法160cmの荷物）
• - フクツー宅配便（個人向け）
• - クール宅配便
• - パーセルパック500（法人向け便）
• - 一般貨物輸送と路線便
• - 特殊な輸送ニーズにもこたえるスペースチャーター便やジェットオーバーナイトサービス
• - 全国各地の名産品を販売する味のふる里便など

また、さまざまな電子サービスも展開しており、電子請求書サービスや出荷ラベル発行ソフトなどを提供しています。

車両と輸送体制

福山通運は、複数のサイズのトラックを保有し、いすゞ自動車製が主力となっています。配送効率を重視し、大型から小型車両まで幅広く用意されています。企業イメージを反映したグリーンを基調にした塗装が施されており、特に福山市の観光施策を支援する形で地元のゆるキャラをデザインしたステッカーを貼付するなど、地域密着型の姿勢も転じています。

組織と関連会社

福山通運は全国に約480の支店および営業所を持ち、特に首都圏、東海、関西、山陽地区は直営で運営されています。近鉄グループとの関係も続いており、鉄道などの輸送を通じて相互協力を進めています。

最近の動向と今後の展望

2021年には近鉄グループからの資本関係が消滅しましたが、業務提携は継続されています。福山通運は、宅配便業務の強化や新サービスの展開を進めながら、事故対策やリスク管理の強化にも取り組んでいます。特に、ドライバーの安全や健康に対する意識が高まっており、災害への備えなども重要視されています。

終わりに

福山通運株式会社は、地域に根ざしたサービスを提供し、その成長と発展を続けている企業です。特別積合せ貨物運送としての強みだけでなく、情報技術を駆使した新しい運送モデルの模索など、今後の更なる成長が期待されます。

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