福岡市九電記念体育館

福岡市九電記念体育館について

福岡市九電記念体育館（ふくおかしきゅうでんきねんたいいくかん）は、福岡県福岡市中央区薬院に位置していたステージ付体育館です。この体育館は九州電力が所有・管理していた時期があり、九電記念体育館として知られていましたが、2003年に福岡市に無償で譲渡されたことにより、名称に福岡市が加わって市営施設となりました。

概要と歴史

1964年4月、九州電力の創立10周年を記念して開館しました。この年は、多くの人々が集まるイベントが企画される場となり、1970年にはTBS系の人気番組『8時だョ!全員集合』の公開放送が行われ、ザ・ドリフターズとテレビドラマ『サインはV』のキャストによるバレーボール対決が展開されました。これにより体育館は一躍有名になりました。

さらに、開館当初から多くの著名なアーティストによるコンサートが開催され、クイーンやキッス、エアロスミス、エルトン・ジョンといった国際的に著名なアーティストたちがパフォーマンスを行いました。このようなイベントは福岡国際センターが完成するまで続けられました。また、プロレスやボクシングといったスポーツイベントも数多く開催されていました。

特にボクシングでは1975年のWBC世界ジュニアライト級選手権、柴田国明対オールド・マクルフィーや、2006年のWBC世界フェザー級選手権、池仁珍対越本隆志戦など、名勝負が展開されました。さらに近年では、亀田和毅選手と黒木優子選手のダブルユース王座戦もここで行われ、多くの観客で賑わいました。

大相撲九州場所

また、福岡スポーツセンターから引き継ぎ、九電記念体育館は1974年から1980年まで大相撲九州場所の会場としても利用されました。この期間は、相撲ファンにとって特別な思い出が残る時期として記憶されています。

変遷と閉館

この体育館は長い間九州電力の管轄下にありましたが、2003年に福岡市に譲渡され、市営のスポーツ施設として再スタートを切りました。その後、2005年には福岡県西方沖地震を受けて、災害時の避難所としても機能しました。

2007年からはプロバスケットボールリーグ・Bリーグのライジングゼファーフクオカのホームゲーム会場としても利用されていましたが、施設の老朽化や新しい体育館の開館（照葉積水ハウスアリーナ）を受け、2019年3月末に閉館しました。その後、建物は解体されました。

閉館記念番組

閉館が決まった際には、KBCラジオにおいて特別番組『ありがとう!九電記念体育館』が放送され、リスナーにその思い出を振り返る機会を提供しました。パーソナリティーを務めたのはKBCアナウンサーの沢田幸二氏とコガ☆アキ氏で、多くのリスナーが思い出を共有しました。

施設の概要

競技場の面積は1,645㎡（35m×47m）で、固定席は1,992席、立見席は380人を記載していました。また、6人立・射程28mの弓道場も併設されており、多様なスポーツ活動が可能でした。駐車場は150台収容できるスペースが確保され、地域のスポーツイベントを支える役割も果たしていました。

交通アクセス

アクセス面では、薬院駅（西鉄天神大牟田線・福岡市地下鉄七隈線）から徒歩わずか6分の距離に位置しており、西鉄バス九電体育館前からも利用可能でした（閉館後は「浄水通り」に改称）。これにより多くの訪問者が集まり、賑わいを見せていました。

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