紀野恵

紀野 恵 (きの めぐみ) のプロフィール

紀野恵（きの めぐみ、1965年3月17日生まれ）は、日本の著名な歌人であり、詩の世界において独自の地位を築いてきました。彼女は「未来」と「七曜」という団体に所属し、岡井隆や柏原千恵子といった先輩歌人から学びました。

彼女は徳島県麻植郡で生まれ、成長期を徳島市で過ごしました。高校は徳島市立高等学校に通い、さらに早稲田大学第一文学部を卒業します。学生時代の彼女は、早くもその詩才を開花させ、1982年には「異郷にて」という作品で第28回角川短歌賞の次席を受賞しました。また、1983年には「荷風氏のくしゃみ」で第26回短歌研究新人賞の次席を受賞しました。その才能の高さは、選考委員会でも熟練の作品として驚かれるほどで、彼女は「早熟の天才」として詩壇に登場しました。

紀野の作風は、古典的な和歌の技法を駆使した典雅で技巧的なものが多く、日本の伝統的な詩の形式に新たな息吹を与えています。彼女は水原紫苑とともに「新古典派」とも呼ばれ、そのスタイルで多くの支持を集めています。

大学卒業後、紀野は故郷に戻り、高校の教諭として勤務を開始しました。また、彼女は徳島新聞の歌壇選者としても活動しており、地域の詩の普及にも寄与しています。また、彼女は大和和紀と共著で『イラスト古典枕草子』（学習研究社、1990年）を発表しており、古典的な文学の普及に努めてきました。

2018年1月からは「未来」にて『フムフムランド飛地』の選者を務めており、現在も新たな才能の発掘や育成に力を注いでいます。彼女の活動は、現代の歌人にとっても多くの刺激と影響を与えており、後進の育成にも尽力しています。

受賞歴

紀野恵の代表的な受賞歴には、1982年の「異郷にて」で得た第28回角川短歌賞次席や、1983年の「荷風氏のくしゃみ」で受賞した第26回短歌研究新人賞次席があります。彼女の作品はいずれも、詩的な表現力と情感あふれる言語が評価されています。

出版した歌集

さまざまな歌集を出版している紀野恵は、その作品においても彼女の独自の視点や感受性が色濃く表れています。主な歌集には以下のようなものがあります：

• - さやと戦げる玉の緒 (1984年)
• - 閑閑集 (沖積舎、1986年)
• - フムフムランドの四季 (砂子屋書房、1987年)
• - 水晶宮綺譚 (砂子屋書房、1989年)
• - 奇妙な手紙を書く人への箴言集 (砂子屋書房、1991年)
• - 架空荘園 (砂子屋書房、1995年)
• - 午後の音楽 (砂子屋書房、2004年)
• - 土左日記殺人事件 (短歌研究社、2015年)
• - 白猫倶楽部 (書肆侃侃房、2017年)
• - 遣唐使のものがたり (砂子屋書房、2022年)

これらの作品は、日本の現代短歌の重要な位置を占めており、紀野恵の文学的な意義を証明するものです。彼女の活動は、これからも多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

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