美十

株式会社美十：京菓子「おたべ」の伝統と革新

株式会社美十（びじゅう）は、京都府京都市南区に本社を置く、八ツ橋をはじめとする京菓子を製造販売する老舗企業です。看板商品である「おたべ」は、つぶあん入りの生八ツ橋として、京都土産の定番として広く知られています。創業当初は喫茶店「美十」としてスタートし、その屋号が現在の社名の由来となっています。

歴史

美十の歴史は、1938年に京都市で開店した純喫茶「美十」から始まりました。その後、1946年に菓子小売店を開業し、1949年には「京好み八ッ橋本舗」として八ツ橋の製造販売を開始。1966年には、看板商品となるつぶあん入り生八ツ橋「おたべ」を発売し、人気を博しました。1969年には、社名を「株式会社おたべ」に変更。2015年に現在の「株式会社美十」へと社名変更しています。

革新的な商品開発

伝統を守りながらも、常に新しい味を追求する美十は、「チョコ八ッ橋」や「季節のおたべ」など、革新的な商品を次々と開発してきました。「京ばあむ」は、抹茶と豆乳を使用したバウムクーヘンとして、新たな京都土産として人気を集めています。また、ミニサイズの「こたべ」は、様々なフレーバー展開で、若年層にもアピールしています。

グローバルな展開

美十は、国内のみならず海外にも積極的に展開しています。羽田空港での販売を皮切りに、大阪地区、さらには沖縄県にも工場を設立し、地域に根ざした商品開発を行っています。

事業所

本店・京都工場：京都府京都市南区
東京工場：千葉県船橋市
若狭工場：福井県三方上中郡若狭町
沖縄工場：沖縄県うるま市

主な商品

おたべ（生八ツ橋）
黒おたべ（黒ゴマを使用したおたべ）
季節のおたべ（春、夏、秋、冬）
こたべ（ミニサイズのおたべ）
京町家ケーキ
京ばあむ
* 大阪さくさくワッフル

おおば比呂司氏との連携

「おたべ」のパッケージロゴと広告イラストは、イラストレーターのおおば比呂司氏が長年にわたり担当していました。温かみのあるイラストは、「おたべ」のブランドイメージを確立する上で大きな役割を果たしました。

クープ・デュ・モンドでの快挙

2025年の洋菓子の世界大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2025」では、美十のパティシエである的場勇志氏が日本代表チームの一員として参加し、見事チーム優勝に貢献しました。

株式会社美十は、伝統と革新を融合させながら、京菓子の新たな可能性を追求し続けています。「おたべ」を中心とした商品の数々は、京都を訪れる人々に、日本の文化と味を伝えています。

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