美肌一族

美肌一族

『美肌一族』（びはだいちぞく）は、化粧品の企画販売を手がける株式会社ラブラボが展開するスキンケア商品のブランド名です。このブランドのプロモーションの一環として、ラブラボはバンダイの関連会社であるバンダイフィルと協力し、独自のキャラクター、舞台設定、そしてストーリーを創り上げました。この設定は、挿絵付きの携帯小説として発表されたほか、これを原作とした連続テレビアニメシリーズも制作され、2008年10月から12月にかけてテレビ東京で放送されました。

商品概要

主に若い女性を対象とした、肌のケアに特化した製品ラインナップが特徴です。ブランド展開は2007年に本格的に開始されましたが、それに先立つ2006年にはプロモーションの核となる携帯小説が配信されていました。特に人気を集めたのは、顔の形にカットされたシートに美容液を含ませた「シートマスク」です。この主力商品は、携帯サイトでの限定販売時にわずか1日で6万個以上を売り上げるほどの反響を呼びました。ラブラボ社は、シリーズ全体の累計販売個数が600万個を突破したと発表しています。

主な商品ラインナップには、主力であるシートマスク（美肌紗羅、祐天寺咲、復刻版・美肌ルミ子などのキャラクターデザインパッケージ）、入浴剤（美肌紗羅のミルキーバスやホットバス、祐天寺咲のハーバルバスなど）、そしてリップグロスなどのメークアップ商品も含まれます。

物語の世界観とあらすじ

『美肌一族』の物語は、往年の「昼メロ」を思わせる大げさでドラマティックな舞台設定のもと、クラシックな少女漫画風のキャラクターたちが織りなす「愛と美の純愛コスメティックストーリー」と銘打たれています。

アニメ版のあらすじは以下の通りです。

美肌の世界において頂点に君臨し続けてきた名家「美肌家」。1998年、「美肌家」の次女である美肌紗羅が、権威ある国際的なコンテスト「美肌世界大会（WBC）」で容易くグランプリを獲得し、栄光の極みに達したその夜、美肌家に代々伝わる秘宝「美肌七宝典」が強奪される事件が発生します。犯人は、紗羅の双子の姉である祐天寺咲（旧名：美肌咲）でした。この事件を境に、美肌家は見る影もなく没落します。一方、咲は美肌界の名門である祐天寺家の長男・龍哉と結婚し、WBCで3連覇を達成。美と富を手にした後も、没落した実家に対し陰湿な嫌がらせを続けます。物語は、紗羅が咲から「美肌七宝典」を取り戻し、美肌家の栄光と自身の輝きを取り戻すための壮絶な戦いを描きます。

登場キャラクター（テレビアニメ版）

アニメ版では、原作と一部異なる性格描写が見られます。主要キャストは以下の通りです。

美肌 紗羅（びはだ さら）（声：庄司宇芽香）：本作の主人公。咲の双子の妹。明るく天真爛漫な性格。アニメ版ではコメディ要素が強調され、没落後は様々なアルバイトで生計を立てながら美肌家の再興を目指します。
祐天寺 咲（ゆうてんじ さき）（声：喜多村英梨）：紗羅の双子の姉。祐天寺龍哉と結婚。アニメ版では紗羅へのコンプレックスから非常にエキセントリックな性格として描かれ、美肌七宝典を奪い家を没落させた張本人です。
美肌 ルミ子（びはだ ルミこ）（声：沢海陽子）：咲と紗羅の母。「美肌家」最後の当主。アニメ版では没落と夫の死により精神を病み、過去の栄光の幻影に囚われています。
祐天寺 龍哉（ゆうてんじ たつや）（声：狩野英孝）：咲の夫。名門「祐天寺家」の長男。アニメ版では咲と共に美肌家没落に関与し、祐天寺家を美容業界のトップに押し上げます。
* その他: 源剛（紗羅が惹かれる青年）、SMK（評論家）、白鳥愛（アイドル）、鎌田マサオ（メイクアップアーティスト）などが物語に登場します。

テレビアニメ

テレビアニメ『美肌一族』は、2008年10月6日から12月22日まで、テレビ東京で毎週月曜深夜に放送された関東ローカル番組『週刊 美肌一族』内の短編アニメーションとして放送されました。全12話。番組は30分構成で、前半約10分がアニメ本編、後半は約20分のテレビ通販コーナーという複合形態を取っていました。アニメ本編は、原作のドラマティックな展開に加え、ギャグ要素が強めに演出されているのが特徴です。放送終了後、テレビ東京のインターネット配信サービス「あにてれしあたー」で無料配信されたほか、音楽専門チャンネルMUSIC ON! TVでもアニメパートのみが放送されました。

アニメーション制作はオムニバス・ジャパン、監督は加藤道哉が務めました。エンディングテーマはLil'Bの「JET★GIRL」です。

関連商品

アニメ放送後に、関連CDとして「激情盤 美肌一族」が2009年に発売されています。

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