羽中田昌

羽中田 昌: サッカー界の多才な人物

羽中田 昌（はちゅうだ まさし）は、1964年7月19日に山梨県甲府市で生まれ、元サッカー選手、指導者、解説者、エッセイストとして知られる人物です。彼はJFA公認S級コーチを取得しており、サッカー界での豊富な経験を活かして様々な場面で活躍を続けています。

幼少期と少年時代のサッカーキャリア

羽中田は家具商を営む羽中田家の次男として育ち、サッカーは6歳上の兄の影響から始めました。甲府市立春日小学校に在籍している際にサッカー少年団に加わり、小学校5年生の時には湯田少年団の一員として全国大会に出場。連続して優秀選手に選出され、その名は広まりました。

中学では甲府市立西中学校に進学。しかしながら、全国中学校サッカー大会の予選で敗北し、全国大会への進出は叶いませんでした。高校は山梨県立韮崎高等学校に進み、横森巧監督の指導の下で活躍。第59回全国高等学校サッカー選手権大会でベスト4、第60回では準優勝に貢献し、優秀選手にも選ばれました。

病との闘い

羽中田は1982年、ヨーロッパ遠征前に腎臓病を患い、選手としてのキャリアが一時中断を余儀なくされました。入院後、復帰を果たしますが状態は安定せず、やがて高校卒業後はサッカーから離れる意向を持ち始めます。1983年には浪人中の事故で脊髄損傷を負い、下半身不随となってしまいます。この出来事が彼のサッカー選手としての道を閉ざしましたが、羽中田はその後の人生で新たな道を切り開くことを決心しました。

指導者への道

リハビリを受けながら、1986年からは山梨県庁に勤務し、1993年にはJリーグの開幕をきっかけにサッカー指導者を目指す決意を固めます。1995年にはバルセロナに渡り帰国後はテレビの解説者としても活動を開始しました。

2006年には日本サッカー協会のS級ライセンスを取得し、その後カマタマーレ讃岐の監督、韮崎高等学校のサッカー部コーチとしての役割を果たしました。2012年には奈良クラブの監督に就任し、その後も東京23FCやブリオベッカ浦安の監督を歴任しました。

最近の活動

2022年3月には山梨学院高等学校サッカー部の監督に就任しましたが、2023年1月にはその職を後退することが報じられました。羽中田はコーチ業を続ける考えも抱いていましたが、父母の高校時代の恩師に誘われる形で指導者としての活動を再開しました。

プライベートと人柄

羽中田は甲府市在住で、ライバルの保坂孝からの勧誘で韮崎高校に進学しました。バルセロナの会員でもあり、地元クラブのヴァンフォーレ甲府の支援活動にも関与しています。彼の活動はサッカーに限らず、多方面にわたる人々への影響を与えています。

著作と影響

羽中田は自身の経験やサッカーに対する熱い思いを綴った著書も多く持ち、特に車椅子サッカーの重要性を訴える作品を手がけています。漫画家の塀内夏子が彼の高校選手権でのプレーを見て、その作品のキャラクターのモデルにしたというエピソードもあり、多くの人々にインスピレーションを与え続けています。

羽中田昌はその多彩な経歴と決して諦めない精神で、今もなおサッカー界に貢献し続けている重要な存在です。

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