聚楽

株式会社聚楽：百年を超える歴史と進化

1924年、加藤清二郎氏によって東京・神田で創業された株式会社聚楽は、今年で100周年を迎える老舗企業です。創業当初は「須田町食堂」という大衆食堂としてスタートし、「安くて早くてうまい」をモットーに、手軽に洋食を楽しめる店として人気を博しました。その後、積極的に店舗展開を進め、東京を中心に複数の食堂を展開、更には温泉旅館事業にも進出しました。

1934年には、新宿駅前に日本初の食堂デパートを開業。これは当時の食文化に大きなインパクトを与え、聚楽の成長を加速させました。その後も、上野、浅草などへの出店を続け、食堂デパートや温泉旅館を展開することで、一大外食産業グループとしての地位を確立しました。

第二次世界大戦中は軍需工場の食堂運営を主力事業として活動しましたが、戦後は空襲による被害からの復興、そして新たな事業への進出など、幾多の困難を乗り越えてきました。戦後には、食品製造、酒造、建築、木材加工など多角的な事業展開を行い、事業の拡大を図りました。しかし、ドッジラインの影響による業績悪化や食糧管理法による制限など、再び困難な状況に直面します。

経営再建のため、保有不動産の売却を進めるなど、多大な努力の結果、1940年代後半には経営の立て直しに成功しました。その後も、時代の変化に対応しながら、喫茶店やホテルなどの事業を展開、さらには新たなブランドや業態の開発にも挑戦し続けています。

1950年代以降も、聚楽は積極的に事業展開を続けました。上野公園に日本最大級の純喫茶「じゅらくティーサロン」を開設、飯坂温泉や水上温泉など、各地の温泉地にホテルを開業し、観光事業を強化しました。1960年代には、ホテル事業を強化するために子会社を設立、既存ホテルの増改築や新ホテル開業など、ホテル事業への投資を拡大しました。

高度経済成長期には、積極的な宣伝活動にも力を入れていました。1970～80年代には、CM放送を行い、各地のホテルを紹介するCMソングと、マリリン・モンローに似たタレントを起用したキャッチフレーズで話題を集めました。

聚楽は、創業以来、時代のニーズを的確に捉え、常に変化を恐れず挑戦を続けてきました。大衆食堂から始まり、食堂デパート、温泉旅館、そして現代のホテルやレストランへと、その事業内容は多様化していますが、創業以来変わらない「お客様に喜んで頂く」という姿勢が、百年にわたる歴史を支えていると言えるでしょう。

現在も、東京都心を中心にレストランやホテルを運営し、東日本各地の温泉地にもホテルを展開するなど、幅広い事業を展開しています。

主な事業内容

飲食事業: 多様な業態のレストランやバーを運営。創業当時の大衆食堂をルーツとする「須田町食堂」も健在です。
ホテル事業: 東日本各地の温泉地などにホテルを展開。

主なブランド・店舗

須田町食堂
レストランじゅらく
じゅらくティーサロン
飯坂ホテル聚楽
伊東ホテル聚楽
お茶の水ホテル聚楽
神戸ホテルジュラク
そして、数々のレストランやバー

聚楽は、これからも時代の変化に対応し、お客様に愛される企業であり続けるために、更なる挑戦を続けていくことでしょう。

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