自然科学研究科

自然科学研究科は、大学院における研究科の一つであり、主に理学、工学、農学といった理系の専門分野を包括しています。これらの分野における研究室は、多くの場合、大学の理系各学部を基礎母体として構成されています。

概要

自然科学研究科は、理学、工学、農学の各分野において、専門的かつ高度な教育研究を行うことを目的として設置されています。各研究室は、それぞれの分野における最先端の研究を推進し、高度な専門知識と研究能力を持つ人材の育成に力を入れています。

構成

研究科の構成や研究内容は、各専攻によって異なりますが、他大学院の理学研究科、工学研究科、農学研究科などと同様のものが一般的です。ただし、自然科学研究科という形式で、理系の複数の分野をまとめて組織されている点が特徴です。

かつて東京大学においては、大学院は学部から分離され、人文科学、社会科学、数物系、化学系、生物系の5つの研究科に再編されました。この際、理学分野の専攻だけでなく、工学や農学分野の専攻も、それぞれ関連する研究科に分属しました。例えば、農学部においては、農学科は生物学系、農芸化学科は化学系、農業工学科は数物系、農業経済学科は社会科学系というように、学問手法別に分化されました。そのため、工学系の専攻は主に数物系研究科に、農学系の専攻は生物系研究科に所属していましたが、工業化学専攻や農芸化学専攻は化学系研究科に属していました。

設置大学院の例

以下に、自然科学研究科またはそれに類似する名称の研究科を設置している大学院の例を挙げます。

金沢大学大学院
新潟大学大学院
岡山大学大学院
熊本大学大学院
学習院大学大学院（物理学、化学、数学、生命科学専攻）
金沢工業大学大学院
甲南大学大学院
名古屋市立大学（システム自然科学研究科）
高知大学大学院（総合人間自然科学研究科）

ただし、千葉大学のように、理学研究科、工学研究科、園芸学研究科に再分離している大学もあります。

関連項目

理学研究科
理工学研究科
海事科学研究科

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