舌山駅

舌山駅の概要

舌山駅（したやまえき）は、富山県黒部市若栗に所在する富山地方鉄道本線の駅で、駅番号はT32です。この駅と隣接する新黒部駅との駅間距離はわずか300メートルであり、富山地方鉄道の中でも最も間隔の短い区間として知られています。

歴史

舌山駅は、1922年11月5日に黒部鉄道の駅として開業しました。その後、1943年1月1日に富山県内のすべての鉄道会社が富山電気鉄道の中心に統合され、舌山駅は富山地方鉄道の一部となりました。同年11月には、旧黒部鉄道の路線が電圧の昇圧工事を終え、富山駅から宇奈月駅への直通運転が始まりました。また、1966年には、電鉄桜井駅と宇奈月駅間で信号の自動化が進められ、1969年には路線名の変更が行われました。

その後、1989年7月25日に舌山駅は無人化され、2010年7月には駅舎の壁面が塗り替えられ、駅の外観が一新されました。つまり、舌山駅の運行スタイルや外観は時代とともに変化してきたのです。2013年には、新黒部駅の設置工事に伴い、一定期間列車運行が休止され、代わりにバスが運行されました。新黒部駅が開業したのは2015年2月26日ですが、2021年にはその始発運行が廃止されるなど、地域の交通環境に影響を及ぼす変動が続いています。

駅構造

舌山駅は、2面2線を持つ相対式ホームの地上駅です。列車の入れ替えも可能ですが、無人駅であるため、乗客の乗降は自主的に行う必要があります。その木造の駅舎は、自然な風景に溶け込むように設計されており、訪れる人々に親しみを感じさせます。

利用状況

「統計黒部」によれば、2019年度の舌山駅の一日平均乗降人員は69人であるとされています。これは、過去のデータを踏まえると、近年の乗降人員が安定していることを示唆しています。

駅周辺

舌山駅の周りには、興味深いスポットが点在しています。北陸自動車道黒部ICが近くにあり、また1.2km北には黒部バスストップがあります。文化財として名を馳せる松桜閣は、初代富山県知事の私邸で、1891年に移築されたもので、黒部市の指定有形文化財として保護されています。100メートル西には、戦国時代の名残を感じさせる若栗城址があり、歴史的な背景を感じつつ散策することができます。

その他

舌山駅は、映画『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』にも登場しており、地域の魅力を映し出す舞台となっています。隣接する新黒部駅とは、上りのみの急行や普通列車が運行されており、通勤や観光に便利な立地です。舌山駅は、その歴史と周辺環境、さらに交通の便も相まって、訪れる人々に素晴らしい体験を提供しています。

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