舞洲ベースボールスタジアム

舞洲の二つの野球場：大阪シティ信用金庫スタジアムと杉本商事バファローズスタジアム舞洲

大阪市此花区舞洲スポーツアイランドには、プロ野球チームオリックス・バファローズ二軍と深く関わりのある2つの野球場が存在します。一つは1996年に開場した大阪シティ信用金庫スタジアム（旧：舞洲ベースボールスタジアム）、もう一つは2016年に建設された杉本商事バファローズスタジアム舞洲（旧：舞洲バファローズスタジアム、オセアンバファローズスタジアム舞洲）です。本稿では、両球場の歴史、施設概要、使用実績などを詳しく見ていきます。

大阪シティ信用金庫スタジアム：歴史と概要

大阪シティ信用金庫スタジアムは、当初大阪市の所有で、2008年夏季オリンピック招致計画の一環として建設されました。招致失敗後も、ミズノグループが指定管理者として運営。2015年、大阪シティドームが大阪市からスタジアムと周辺用地を取得し、オリックス・バファローズ二軍の本拠地となりました。

命名権は、大阪市信用金庫（現：大阪シティ信用金庫）との繋がりを背景に、2017年から大阪シティ信用金庫が取得。これによりスタジアム名称は現在のものに変更されました。

収容人員1万人、両翼100m、中堅122mの広大なグラウンドを誇り、電光掲示板や照明設備も完備。アマチュア野球の大会や少年野球などで広く利用されていますが、大阪湾の近さによる海風や、スタンドの屋根がない点が特徴です。

杉本商事バファローズスタジアム舞洲：オリックス二軍の専用球場

大阪シティ信用金庫スタジアムの北西側に隣接して建設された杉本商事バファローズスタジアム舞洲は、オリックス・バファローズ二軍専用の球場です。2016年の完成以来、二軍の練習拠点、公式戦の開催地として機能してきました。

500人の収容人員と、照明設備がないため日中のみの使用に限定されます。しかし、選手とファンが交流できる「ファンサービスゾーン」を備え、NPB球団では初となる試みとして注目を集めました。

当初は「舞洲バファローズスタジアム」という名称でしたが、ネーミングライツ契約により、オセアンバファローズスタジアム舞洲を経て、現在は杉本商事バファローズスタジアム舞洲となっています。強風対策として工夫を凝らしたバックスクリーンや、安全性を高めた選手用走路なども特徴です。

使用実績と主なエピソード

大阪シティ信用金庫スタジアムは、オリックス・バファローズ二軍の主催試合、全国高等学校野球選手権大阪大会、都市対抗野球大会阪和地区予選、エイジェックカップ日本少年野球選手権大会など、幅広い競技で使用されています。2015年には、大阪桐蔭対履正社の高校野球大阪大会2回戦が、観客動員数の多さから急遽当球場で開催されたこともありました。

杉本商事バファローズスタジアム舞洲は、主にオリックス・バファローズ二軍の試合に使用され、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年シーズンは二軍の主催試合全てがここで開催されました。

交通アクセス

両球場へは、最寄りの桜島駅（JRゆめ咲線）や西九条駅（大阪環状線・JRゆめ咲線・阪神なんば線）からバスを利用する必要があります。公共交通機関でのアクセスは必ずしも便利とは言えず、自家用車での来場が比較的容易です。

まとめ

舞洲スポーツアイランドの2つの野球場は、オリックス・バファローズ二軍にとって重要な拠点であり、アマチュア野球や様々なイベントにも活用されています。それぞれの球場の個性と歴史、そしてその周辺環境を理解することで、より深く両球場を楽しむことができるでしょう。今後、両球場がどのような発展を遂げるのか、注目が集まります。

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