花巻空港

花巻空港の概要

花巻空港（はなまきくうこう）は、岩手県花巻市に位置する地方管理空港であり、「いわて花巻空港」という愛称でも知られています。空港は花巻市の中心から約4 kmの距離にあり、バスでのアクセスは約15分程度です。この空港は東北新幹線の新花巻駅にも近接しており、県央部の交通拠点としての重要な役割を担っています。

設備と滑走路

花巻空港は岩手県唯一の空港であり、空の玄関口として機能しています。滑走路の長さは2,500 mで、計器着陸装置（ILS）が設置されているため、様々な気象条件の下でも運航が可能です。ターミナルビルは2009年に新たに建設され、国内線と国際線の両方に対応した設備が整っています。新ターミナルビルには3つのボーディング・ブリッジが設置されており、国内外からの旅客の利便を向上させています。

エプロンには大型、中型、小型ジェット機に対応したスポットが整備されています。さらに、岩手県防災航空隊や警察航空隊の基地もあり、緊急時の対応が可能な体制が整っています。空港の管制業務は国土交通省東京航空局に属し、最新の運航情報が提供されています。

利用者数の推移

花巻空港の年間利用者数は、2010年頃に減少傾向が見られましたが、その後は回復基調にあります。名古屋線の運休から利用者数が30万人を割ったものの、FDAの就航や日本航空による増便があったことで、2018年度には約48万人に達しました。

歴史

花巻空港の歴史は1961年に始まり、1964年に正式に供用が開始されました。その後、様々な出来事や更新があり、特に2009年に新ターミナルビルがオープンしたことは大きな転機と言えるでしょう。震災を挟んだ2011年以降の復興に伴う工事も進行し、空港の機能が向上しました。さらに、国際線のチャーター便が就航することで、海外との交流も活発化しています。

ターミナルビルの構成

新ターミナルビルは地上3階建てで、1階は航空会社のカウンターや到着ロビー、売店、レンタカー窓口などが配置されています。2階には出発ロビー、免税店、レストラン、待合室があります。また、書品が展示されるスペースや、多目的広場が設置されており、地域との交流の場ともなっています。3階には送迎デッキやキッズコーナーがあり、家族連れにも嬉しい施設となっています。

旧ターミナルビルは現在、花巻市交流会館として再利用されており、観光協会や国際交流関連の機能を持っています。駅やバス停とのアクセスも整備されており、利便性の向上が図られています。

交通アクセス

空港へのアクセスは県道が整備され、釜石自動車道と接続しています。路線バスも運行しており、盛岡駅からの花巻空港線が主要なルートです。また、東北新幹線の新花巻駅との接続も検討されています。鉄道となると、花巻空港駅と似内駅が近い場合もタクシーに頼る場面が多いですが、多くの公共交通機関が充実しています。

今後の展望

花巻空港は地域経済を支える重要な交通手段として、今後も多くの利用者に愛される空港であり続けるでしょう。新型コロナウイルスの影響からの回復、国際線の再開は期待されるところであり、地域振興に寄与することが求められています。

もう一度検索