藤崎台県営野球場

藤崎台県営野球場の概要

藤崎台県営野球場（ふじさきだいけんえいやきゅうじょう）は熊本県熊本市中央区、熊本城公園内に位置する野球場です。この施設は「藤崎台球場」としても広く知られています。熊本県が所有し、熊本県スポーツ振興事業団およびミズノ株式会社グループが管理・運営を行っています。さらに、地元の住宅メーカーLib Workがネーミングライツを取得し、現在の名称は「リブワーク藤崎台球場」となっています。

歴史的背景

藤崎台が位置する場所にはかつて藤崎八旛宮が存在していましたが、1877年の西南戦争により社が焼失しました。その後、藤崎八旛宮は別の場所に移転され、藤崎台には軍事施設が建設されました。1960年に開催された国体を契機として、高校野球の試合会場として新たに建設されました。1972年にはプロ野球の公式戦が初めて行われ、以降さまざまなアマチュア及びプロの試合がここで開催されています。

球場は国際規格に準拠した規模を持ち、本塁打が出にくい特性で知られています。一時期は本塁打を減らすためのラッキーゾーン設置が検討されたこともありましたが、国内における規格を守るため、その案は却下されました。1996年には大規模な改修が行われ、現在も熊本県の野球の殿堂として地域スポーツシーンで重要な役割を果たしています。

熊本地震とその影響

2016年4月、熊本地震により大きな影響を受けました。地震発生後、球場内の施設でいくつかの損傷が確認され、一時試合の開催が困難になる事態が生じました。そのため、代替試合が東京ドームで行われることになり、熊本でのプロ野球開催はこの年は見送られました。その後の調査では、球場の復旧には相当な時間がかかる見込みで、安全が確認されるまでは試合の開催ができない状態でした。しかし、熊本県高等学校野球連盟が主催する大会なども含め、復旧工事は急がれ、最終的には2017年4月に復旧が完了しました。

施設命名権とプロ野球の開催

2018年、地場住宅メーカーのLib Workとの契約により、球場の愛称は「リブワーク藤崎台球場」に変更されました。契約開始はその年の7月からで、この名義で初めての試合が行われました。プロ野球においては、読売ジャイアンツが西日本シリーズでの開催を行うことが通例でしたが、2000年代に入ると他のチームも公式戦を開催。特に福岡ソフトバンクホークスやヤクルトスワローズなど、様々な試合が行われています。

クスノキ群と球場の特長

球場のシンボルとして外野スタンド裏には7本のクスノキ群が立っています。これらのクスノキは樹齢約1000年を超えるもので、天然記念物に指定されています。球場の設計にはこのクスノキを保護する考慮がされており、地域住民による保護活動も行われています。これにより、熊本の象徴として訪れる人々にも親しまれています。

交通アクセス

球場へのアクセスも非常に良好で、熊本市電や路線バスなど多様な交通手段が利用できます。最寄りの停留所からは徒歩約10分程度で到達可能です。この便利な交通網は、スポーツ観戦に来るていく計画を立てる際に大変役立つ要素と言えます。

藤崎台県営野球場は、地域社会のスポーツ活動を支える重要な存在であり、熊本の文化として今後も進化し続けることでしょう。

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