衆楽園

衆楽園（しゅうらくえん）

衆楽園は、岡山県津山市山北に位置する、国の名勝に指定された由緒ある日本庭園です。正式名称は「旧津山藩別邸庭園」といい、その美しい景観は多くの人々を魅了し続けています。

概要

この庭園は、津山藩二代目藩主である森長継が、小堀遠州流の造園師を招聘し、築庭させた池泉回遊式の大名庭園です。京都の仙洞御所を模して造られたとされ、その格式の高さがうかがえます。森家が断絶した後は、松平氏（越前松平家）が津山を治めるようになり、衆楽園は津山藩の対面所などとして利用されました。

当時の敷地面積は約74,700平方メートルと広大で、現在の約3倍もの広さがありました。衆楽園という名称が用いられるようになったのは明治3年以降で、それ以前は特に決まった名前はなかったとされています。

庭園の中心をなすのは、南北に細長い池です。池には四つの島が配置され、変化に富んだ景観を作り出しています。北にそびえる中国山地を借景として取り込み、庭園全体の奥行きを深めています。池の北側は、東と北に築かれた築山によって囲まれており、東側には全長210メートルの曲水が設けられています。この曲水の周辺には老松が茂り、静寂で落ち着いた雰囲気を醸し出しています。一方、庭園の南側は、海に見立てられた広々とした池が広がり、雄大な景観を創出しています。

池の周囲には、余芳閣、迎賓館、風月軒、清涼軒といった建物が復元されています。しかし、庭石や灯籠などの人工物は意図的に少なく配置されており、あくまで自然との調和を重視している点が、衆楽園の大きな特徴です。人工物を極力排することで、自然の美しさを最大限に引き出し、訪れる人々に安らぎと癒しを与えています。

詳細データ

総面積: 28,000平方メートル
形式: 池泉回遊式
指定: 国の名勝（平成14年6月指定）
入園料: 無料

アクセス

鉄道: JR姫新線・因美線 津山駅下車、徒歩約15分

関連情報

津山城

外部リンク

津山市 > 衆楽園（旧津山藩別邸庭園）
旧津山藩別邸庭園（衆楽園） - 国指定文化財等データベース（文化庁）
* 衆楽園観光情報

もう一度検索