裵英洙

裵 英洙（ペ・ヨンス）

裵英洙（ペ・ヨンス）は、1981年5月4日生まれの韓国の元プロ野球選手で、主に投手として活動しました。彼は大邱広域市出身で、今では名門とされる慶北高校から三星ライオンズに入団しました。引退後は野球指導者としてのキャリアを築いています。

経歴

三星ライオンズ時代

裵は三星ライオンズに入団した当初、期待されるものの球に対する度胸がなく、緊張したピッチングをしていました。2001年のロッテ・ジャイアンツとの試合では、相手打者に死球を与えた結果、激怒したホセ選手に殴られるという苦い経験を持っています。しかし、その後、宣銅烈コーチの指導の下、急速に成長を遂げ、2004年にはシーズン17勝1セーブの成績を残し、MVPに輝きました。その年の韓国シリーズ第4戦では、無安打に抑える偉業を達成しましたが、相手打線のサポートを受けられず、試合は引き分けに終わりました。

2005年にはアジアシリーズの千葉ロッテマリーンズ戦で日本での初登板を果たし、翌年のWBC強化メンバーに選出。日本戦で登板した際には、イチロー選手に対して死球を与えるなどの経験をしました。2006年のシーズンは肩の怪我に苦しむことになりますが、その後の韓国シリーズでは新人投手との好勝負を繰り広げ、「便利屋」として重宝される存在となりました。

移籍と復帰

2006年のシーズン後、肘の故障が明らかになり、トミー・ジョン手術を受けた裵は2007年は全休。リハビリを経て、2008年のシーズンには見事復活を遂げ、先発ローテーションに復帰しました。しかし、2009年には成績が振るわず、1勝12敗という成績に終わります。2010年には東京ヤクルトスワローズへの移籍が決まりかけましたが、健康問題が発覚し、契約は破談に。その後、三星ライオンズに残留しました。

ハンファ・イーグルスと斗山ベアーズ

2014年オフにハンファ・イーグルスと契約し、2015年には4勝を記録。しかし、その後の数年間はケガに悩まされ、2019年には斗山ベアーズに移籍。韓国シリーズ第4戦では、延長10回に登板し、斗山の優勝に貢献しました。

現役引退後

引退後は、2020年から斗山の二軍投手コーチとしてのキャリアをスタートさせ、翌年からは一軍のブルペンコーチに就任。その後、2023年にはロッテ・ジャイアンツのコーチとして活動を開始し、2024年からはSSGランダースのコーチを務めることが決定しました。

プレースタイルと人物

裵英洙は、140km/h中盤のストレートとスライダーを駆使する本格派の投手であり、そのキレのある球で打者を翻弄しました。彼は2006年のWBCの際には、実況から誤ってペ・ヨンジュンと呼ばれたことがあり、話題となりました。

裵は李承燁選手と深い友情関係にあり、WBC時にはお互いの背番号を交換するなど、プライベートでも密接に交流しています。彼の成功は、誠実な努力と人間関係に支えられたものであり、多くの野球ファンに影響を与える存在です。

詳細情報

年度別投手成績

各年度の成績は後に詳述します。

獲得タイトル

• - MVP: 1回（2004年）
• - 最多勝: 2回（2004年、2013年）
• - 最優秀勝率: 1回（2004年）
• - 最多奪三振: 1回（2005年）

代表歴

• - 2006年 ワールド・ベースボール・クラシック韓国代表

背番号

• - 25 (2000年 - 2014年、2019年)
• - 37 (2015年 - 2016年)
• - 33 (2017年 - 2018年)
• - 91 (2020年 - 2022年)
• - 88 (2023年)
• - 98 (2024年 - )

彼の歩みは、多くの選手やファンにとっての模範となり続けています。

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