角田和男

角田和男の生涯

角田和男（つのだ かずお、1918年10月11日 - 2013年2月14日）は、日本の海軍軍人であり、海軍航空隊の戦闘機搭乗員として知られています。特に彼は大東亜戦争において「撃墜王」として名を馳せており、最終階級は海軍中尉でした。

生い立ちと海軍入隊

彼は千葉県安房郡豊田村の農家に次男として生まれました。幼少期には家族を経済的に支えるために苦労が絶えず、特に父の死後は更に厳しい生活を強いられました。1933年、海軍予科練習生に挑戦するも不合格。その後、国語の勉強を続けて再挑戦し、1934年に予科練5期生として入隊します。

入隊後は、横須賀空予科練習部での訓練を経て、1937年には飛行練習生として活動を始めました。その後、日中戦争時には空母「蒼龍」に乗組み、初陣での空戦に参加。その戦闘での初撃墜は、中国軍機に対するものでしたが、彼はその戦いに後味の悪さを感じていました。

太平洋戦争における活動

1941年に太平洋戦争が開戦すると、彼はラバウルに進出し、激しい空戦を経験します。特に彼が感じた恐怖と興奮は、戦闘の厳しさを物語るものでした。その後、彼はソロモン海域で戦闘機としての任務を続け、数々の戦果を上げました。

1944年には米軍によるマリアナ進攻と沖縄攻撃が行われ、彼はそこで特攻部隊の直援任務にも関わらせました。1945年には台湾に撤退し、沖縄攻撃のために再び戦線に出ます。しかし、8月15日に終戦を迎え、激しい戦争の影響を受けた日々は終わりを告げます。

戦後の生活と活動

戦後、彼は捕虜扱いはされず、比較的自由な生活を送ることができました。1946年には実家に帰り、その後は開拓隊に参加して働きました。また、戦友と再会し、彼らとの絆を深める活動を行いました。1974年からは遺族を訪ねるボランティア活動を始め、戦没者の慰霊祭にも参加するようになります。

角田は2013年2月に94歳で亡くなりました。この際、彼を偲ぶ多くの人々が集まり、その人生が色濃く残るさまざまな記憶が語られました。

著書

彼の経験は『修羅の翼』という著書に記され、同書は彼の戦闘機としての活動や、戦争の厳しさを伝える重要な資料となっています。

彼の人生は、日本の戦争の歴史の中で一つの貴重な証として、今も多くの人々の心に生き続けています。

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