谷口真由美

谷口真由美：法学者、メディアパーソン、そして改革者

谷口真由美氏は、1975年生まれの法学者である。神戸学院大学客員教授を務める傍ら、部落解放・人権研究所理事やスカイA放送番組審議会委員として活動し、多岐にわたる才能を発揮している。

ラグビー一家で育まれた幼少期

谷口氏の父は、近鉄ラグビー部の選手兼コーチとして活躍した谷口龍平氏。その影響もあり、谷口氏は6歳から16歳まで、近鉄花園ラグビー場内の独身寮で家族と共にラグビー部員らと生活した。スポーツの精神やチームワークを幼少期から肌で感じて育った経験は、彼女の人生観や活動に少なからず影響を与えていると言えるだろう。
高校時代には、甲子園球場で開催された選抜高校野球大会のダイジェスト番組のレポーターとしてメディアにも露出。

学究の道と社会貢献

大阪国際大学政経学部卒業後、和歌山大学大学院、大阪大学大学院と進学し、博士号を取得。法政大学現代社会法研究所客員研究員や部落解放・人権研究所理事などを経て、大阪国際大学で教鞭を執る。
大学での教職活動と並行して、2005年には大阪大学実践教育センター非常勤講師として「日本国憲法」の講義を担当。「DJ真由美の恋愛相談」と題したユニークな導入で学生の支持を集めた。

2011年には大阪国際大学グローバルビジネス学部准教授に就任。世界人権問題研究センター研究部長を兼務するなど、研究と教育に精力的に取り組んだ。2012年には、インターネット上で活動する女性グループ「全日本おばちゃん党」を設立し代表代行を務めるなど、社会活動も積極的に展開。

ラグビー界改革への貢献と葛藤

2019年に大阪国際大学を退職後、日本ラグビーフットボール協会理事に就任。2019年ラグビーワールドカップの運営に携わり、ジャパンラグビートップリーグ再編に尽力する。
新リーグ法人準備室長として、地域密着型プロラグビーリーグ「リーグワン」の設立に尽力したものの、その過程では協会内部の様々な問題に直面することとなる。

協会理事としての活動においては、新リーグへのチーム参加審査に携わり、その公平性をめぐる様々な意見と葛藤を経験。
最終的には、チームの配属に際し、戦績だけでなく事業計画などを重視する方針が採択された。しかし、この採点方法をめぐっては、参加チームの一部から反発が起こり、協会内に諮問委員会が設置される事態に発展。谷口氏は、この過程で協会内部の閉鎖性や、年齢・性別・外見を問わず「おっさん」と呼ばれるような独善的な人物が幅を利かせる現状を目の当たりにすることとなる。

2021年6月に理事の任期を終えた後、その経験に基づいて『おっさんの掟　「大阪のおばちゃん」が見た日本ラグビー協会「失敗の本質」』を出版。協会内部の課題や改革の必要性を訴えた。
しかし、この書籍の内容が「内部情報の漏洩」にあたると判断され、協会から譴責処分を受けることとなる。谷口氏は、この処分に異議を唱え、協会のコンプライアンス不全を告発するものであったと主張している。

メディア活動と政治活動

谷口氏は、数々のテレビ・ラジオ番組にコメンテーターとして出演。幅広い分野で発言を続け、現代社会の諸問題について独自の視点から解説している。2023年には大阪府知事選挙に立候補するも落選した。

多彩な活動と未来

谷口真由美氏は、法学者、メディアパーソン、そして社会活動家として、多様な活動に精力的に取り組んでいる。彼女の活動は、ジェンダー平等、人権擁護、社会改革といった様々な課題に光を当て、未来への示唆に富んでいる。今後も、その活動から目が離せない。

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