豊橋市自然史博物館

豊橋市自然史博物館の概要

豊橋市自然史博物館は、愛知県豊橋市の豊橋総合動植物公園内に位置する、自然史に関する展示を行う博物館です。ここでは地球の誕生から現在までの生物の進化や、地域の自然環境について学ぶことができます。特に注目すべきは、実物のエドモントサウルスを含む12体の恐竜全身骨格の展示です。

歴史

この博物館は1988年に開館しましたが、その設立の背景には、1983年に豊橋市とアメリカのデンバー自然史博物館との友好提携があります。提携の一環として、植物食恐竜のエドモントサウルス・アネクテンスの化石が購入され、これが目玉展示物となりました。市制施行80周年を記念して設立されたこの博物館は、昭和63年度に行われた「第20回中部建築賞」の受賞歴も持つ建物として、多くの来館者を迎えています。

1992年には、博物館と動物園、遊園地を含む豊橋総合動植物公園が完成し、博物館の体験がより充実しました。館内の展示は高い位置には大人向け、低い位置には子供向けの情報を配置する「二段展示」を用いて、来館者全員が楽しめる工夫が施されています。

展示内容

常設展示は古生代から新生代にかけての生物や自然に焦点を当てた各種展示室に分かれています。具体的には、古生代展示室や中生代展示室、エドモントサウルス展示室、新生代展示室、ガラパゴス物語展示室、そして郷土の自然展示室が設けられています。さらに、特別企画展示室では年に1回の特別展が行われる他、通常期間中には大型映像が上映される設備もあります。

博物館の前に広がる広場には「野外恐竜ランド」があり、そこでは実物大の恐竜模型が10体展示されています。これにより、よりインタラクティブな体験が提供され、特に子どもたちに人気です。

2018年には博物館内の大型映像シアターが改装され、日本最大級の大きさとなる幅約18m、高さ約10mのスクリーンに3D映像や4K映像作品が上映される最新のシステムが導入されました。これにより、視覚的にも楽しめる新しい体験が訪れる人々に提供されています。

コレクション

博物館では、古生物部門で67,849点、岩石・鉱物部門で8,853点、植物部門で34,336点、動物部門で442,376点という膨大な資料が収集・保管されています（2020年3月31日現在）。この豊富なコレクションは、研究や教育にも役立てられています。

アクセス

豊橋市自然史博物館へのアクセスは、JR東海道本線の二川駅から徒歩約6分です。また、国道1号の動植物園入口交差点から南へ進むと専用の駐車場（1,650台収容、普通車200円）が利用できます。豊橋市中心部からは約6キロの距離で、車でのアクセスが非常に便利です。さらに、浜松市中心部からも約35キロの距離です。

豊橋市自然史博物館は、自然の魅力を体験できるだけでなく、学びの場としても重要な役割を果たしています。知識を深めたい方や、恐竜に興味がある方には特に訪れていただきたいスポットです。

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