資生堂アートハウス

資生堂アートハウス：モダニズム建築と近現代美術の融合

静岡県掛川市下俣に位置する資生堂アートハウスは、近現代美術を鑑賞できる美術館です。資生堂による長年にわたる文化芸術支援活動の成果を凝縮したコレクションを誇り、その歴史と建築美、そして収蔵作品の魅力は多くの人々を惹きつけてやみません。

貴重なコレクション：資生堂の文化芸術支援の結晶

同館のコレクションの中核は、東京・銀座の資生堂ギャラリーで開催された「椿会美術展」や「現代工藝展」に出品された作品です。これらの展覧会は、長年にわたり日本の美術界に大きな影響を与えてきました。そのため、アートハウスには、日本の近代・現代美術史を彩る巨匠たちの作品が数多く収蔵されています。

具体的には、梅原龍三郎、横山大観、奥村土牛、小野竹喬といった近代日本画の巨匠たちから、現代美術を代表する作家たちの作品まで、幅広いジャンルの作品を鑑賞できます。工芸分野においても、人間国宝を含む第一線で活躍する作家たちの作品が数多く収められており、日本の伝統工芸の粋を堪能できます。

建築美：モダニズム建築の傑作

資生堂アートハウスの建物は、建築家・高宮真介氏と谷口吉生氏による設計で、1978年に開館しました。1980年には日本建築学会賞を受賞しており、1970年代を代表するモダニズム建築の傑作として高く評価されています。

外観はラスター釉タイルの銀色を基調とし、曲面と直線が織りなす独特のフォルムが特徴です。曲面ガラスの窓は外部から見るとミラーとなり、新幹線が美しく映るというコンセプトも盛り込まれています。2010年には、「JIA25年賞」を受賞しており、その建築美と社会への貢献が改めて認められました。洗練された空間は、美術作品を鑑賞するのに最適な環境を提供しています。

アクセスと情報

アートハウスへのアクセスは、JR掛川駅南口からタクシーで約5分、徒歩で約20分です。バスを利用する場合は、掛川バスサービスの市街地循環線（南回り）「資生堂アートハウス入口」バス停下車となります。自動車の場合は、東名高速道路掛川ICから約7分、新東名高速道路森掛川ICから約30分です。

開館時間や休館日、その他詳細な情報は、公式ウェブサイトをご確認ください。

まとめ

資生堂アートハウスは、貴重な美術コレクションと、その建築美の両方を堪能できる、魅力的な美術館です。近代・現代美術、そして伝統工芸に興味のある方はもちろん、建築を愛する方にも強くお勧めします。静かな環境の中で、日本の美術と建築の粋を存分に味わってみてください。

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