超特急

超特急とは

超特急は、特別急行列車（特急）よりもさらに高速で運行される鉄道車両を指します。しかし、21世紀初頭の日本においては、このような正式な「超特急」という名称の列車は存在しません。一方で、列車の速さを強調する際に「超特急」という表現が用いられることがあります。

歴史的背景

日本では、かつて「超特急」と呼ばれた列車がいくつか存在しました。特に、1930年に東京 - 神戸間を運行し始めた「燕」号は、蒸気機関車によって牽引され、運行上必要な停車駅だけに限定された迅速な旅客輸送を実現しました。このような列車は、正式には「特急」として分類されていたものの、実質的には特急以上の速さを誇っていました。

さらに、名古屋鉄道では超特急「あさひ」号が1930年から運行され、京阪電気鉄道では「超特急」という名称が使用され、急行と統合するまでの間、最速の列車としての役割を果たしました。また、1933年に阪和電気鉄道が運行した「超特急」は、61.2kmを45分で走破し、長らく国内最速達列車の地位を占めていました。

戦後と特急列車の変遷

戦後、特急列車は1944年に一時廃止されましたが、その後1949年から再開されました。以降、特急の速達化を目指して登場した「こだま」用車両は、設計時に「ビジネス特急」とベースし、その後の特急・急行列車の電車化にも大きく寄与しました。1964年の新幹線開業により、特急は新幹線列車としての位置付けを強化し、「超特急」という呼称は次第に使われなくなりました。

新幹線と「超特急」の呼称

新幹線の登場当初、開発者たちは新線の利便性を「夢の超特急」などとし、速達化の恩恵をアピールしました。また、新幹線の「ひかり」号は当初、最高速を誇る列車として「超特急」としての位置付けがなされていましたが、1975年のダイヤ改正後にこの呼称は廃止されました。現在、新幹線では「スーパーエクスプレス」という表現が用いられることがありますが、これは「超特急」とは異なる扱いとなります。

鉄道以外の「超特急」の概念

鉄道用語としての「超特急」は、他の交通手段にも波及しています。高速バスや路線バスにおいても、直行バスが特急を超えるカテゴリーとして「超特急」として設定されることがあります。料金面では、特急バスと大差ないケースが一般的です。

まとめ

超特急という言葉は、昭和の歴史において特に重要でしたが、現代では現在の鉄道網の中で正式な分類には用いられなくなりました。それでも、列車の快速性やさまざまな文脈で使用され続けています。

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