足立成和信用金庫

足立成和信用金庫とは

足立成和信用金庫（あだちせいわしんようきんこ、英語表記: AdachiSeiwa Shinkin Bank）は、東京都足立区に本店を置く信用金庫です。地域社会の発展に貢献することを経営理念に掲げ、東京23区をはじめ、埼玉県や千葉県の一部地域を営業範囲としています。

設立の背景と沿革

現在の足立成和信用金庫は、平成14年（2002年）12月16日、足立信用金庫と成和信用金庫という二つの信用金庫が合併して誕生しました。この合併は、かねてより東榮信用金庫、亀有信用金庫、小松川信用金庫とともに「Σ（シグマ）バンク」として連携体制を築いてきた流れの中で実現したものです。

足立成和信用金庫の歩みは、合併前の両金庫の歴史から紐解かれます。旧足立信用金庫の起源は、大正15年（1926年）11月に設立された「有限責任千住信用組合」に遡ります。産業組合法に基づき設立された後、組織形態や名称を複数回変更しました。具体的には、昭和18年（1943年）に「市街地信用組合」へ、昭和23年（1948年）には「足立信用組合」へと改称。そして、信用金庫制度が確立された昭和26年（1951年）10月、「足立信用金庫」として改組されました。

一方、旧成和信用金庫の歴史は、昭和11年（1936年）12月設立の「有限責任梅島信用組合」から始まります。こちらも時代の変化に伴い、昭和22年（1947年）6月に「保証責任信用販売購買利用組合足立報徳社」へ改名。信用金庫法に基づく組織再編を経て、昭和28年（1953年）6月に「成和信用金庫」となりました。旧成和信用金庫の本部および本店は足立区梅田にありましたが、合併後には中央支店として機能し、その建物は平成26年（2014年）に新築されています。

このように、異なる歴史を持つ二つの信用金庫が統合することで、地域金融機関としての経営基盤とサービス提供能力の強化が図られました。

事業内容と経営状況

足立成和信用金庫は、地域のお客様に対し、預金、融資、為替取引といった基本的な金融サービスはもちろんのこと、様々な相談業務や情報提供を行っています。所属団体として全国信用金庫協会、東京都信用金庫協会、東京商工会議所に名を連ねています。

地域経済の活性化に向けた取り組みも積極的に行っており、東京都からインキュベーション施設（創業支援拠点）の運営事業者としての認定を受けています。これは、新たな事業の立ち上げを支援し、地域の雇用創出や産業振興に貢献するための活動です。

経営面では、2022年度末時点で30,452先の会員を有しており、地域経済における重要なプレイヤーとしての役割を担っています。同年度の業績は、当期純利益が996百万円であり、経営の安定性を示す自己資本比率も10.18%と、健全な財務状況を維持しています。

将来展望と関連会社

足立成和信用金庫は、今後も地域に貢献し続けるため、事業基盤の強化とサービスの拡充を目指しています。その重要な一歩として、葛飾区に本店を置く東榮信用金庫との合併が計画されています。この合併は令和7年（2025年）10月に実施される予定であり、これにより、営業エリアの拡大や効率化、お客様への提供価値向上などが期待されています。

また、事業活動を多角的にサポートするため、関連会社として株式会社ビジネスパートナーズを有しています。

足立成和信用金庫は、過去の歴史と伝統を大切にしながらも、常に変化に対応し、地域社会と共に歩み続ける金融機関として、その役割を果たしていくことでしょう。東榮信用金庫との合併を通じて、さらなる飛躍を目指しています。

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