辻野隆三

辻野隆三：テニス界の多才な人物

辻野隆三氏は、1969年東京都小平市生まれ。元プロテニス選手として活躍した後、実業家、テニス指導者、解説者として幅広く活躍する人物です。幼少期は野球に熱中していましたが、1977年ウィンブルドン選手権でビョルン・ボルグの試合を見てテニスに転向。

華麗なるジュニア時代とプロへの道

堀越高等学校時代には、桜田倶楽部に所属し、全日本ジュニア選手権（U-18）で1985年から3年連続優勝という輝かしい実績を残しました。その中には、松岡修造選手を破った優勝も含まれます。全国高等学校総合体育大会では1986年に団体と個人の二冠を達成するなど、高校時代からその才能を開花させました。

卒業後、アメリカに渡り、ビタス・ゲルレイティスやロバート・ランスドープといった著名なコーチから指導を受け、プロテニス選手としてのキャリアをスタートさせました。プロ転向3年目には、セイコー・スーパー・テニスでボリス・ベッカー選手と対戦。惜しくも敗れましたが、ベッカーから多くのサービスエースポイントを奪うなど、高い実力を示しました。

IMGアカデミーと契約し日本人初の選手となるも、プロ生活は容易ではありませんでした。しかし、困難を乗り越え、イザワ・クリスマスオープン・テニストーナメントで3度の優勝を果たすなど活躍しました。

デビスカップ、アジア競技大会での活躍

デビスカップ日本代表選手として、松岡修造選手、山本育史選手らと共に1992年、1994年、1995年の大会に出場しました。1994年のアジア競技大会では、宮城ナナ選手とペアを組み、ミックスダブルスで準優勝という結果を残しています。

指導者、解説者としてのキャリア

1997年には、北日本物産の監督に就任。選手兼任監督として現役を続けながら、本村剛一選手や藤原里華選手などを育成しました。2003年に現役を引退した後も、後進の育成を続け、神奈川県横浜市にMIRAI TENNIS ACADEMYを設立し、指導者として活躍しています。

解説者としては、GAORAやNHKのテニス中継でその知識と経験を生かした解説を提供しています。

日本テニス界への貢献

日本テニス協会では、ツアー機構事業推進本部プロツアー委員長、事業推進委員、専務理事直轄ジャパンオープン委員、常務理事会直轄国際委員を務めるなど、日本テニス界の発展に貢献しています。また、日本プロテニス協会では常務理事を務めた経験もあります。

プライベート

2001年には、高校時代の同級生である歌手荻野目洋子さんと結婚し、3人の娘をもうけています。

隠れたライバル

2019年にはTBSテレビ「消えた天才新春スペシャル」で、松岡修造選手が唯一敵わなかった年下の選手として紹介され、改めてその実力の片鱗が世に知れ渡りました。

辻野隆三氏のキャリアは、選手として、指導者として、解説者として、そして日本テニス界への貢献を通して、テニス界に多大な影響を与え続けています。彼の活躍は、これからも多くの人々にインスピレーションを与え続けることでしょう。

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