近現代とは
近現代は、世界史における
時代区分の一つで、
近代と現代を合わせた総称です。広い意味では、
中世の終わり頃、すなわち1500年頃から現代までを指しますが、これは主に
西洋史における区分です。この時代は、社会、
政治、経済、
科学技術など、あらゆる面で大きな変革が起こった時代であり、グローバル化が急速に進展した時代でもあります。
近現代の区分
近現代は、一般的に以下の三つの
時代区分に分けられます。
近世 (early modern period): 1500年頃から1800年頃まで。この時代には、
啓蒙思想の広まり、
産業革命、そしてアメリカや
フランスでの革命など、
政治的、経済的、知識的な変化が世界各地に波及しました。
ナポレオン戦争もこの時期に大きな影響を与えました。
近代 (late modern period): 1800年前後から第二次世界大戦終結まで。この時代は、帝国主義と植民地支配の時代から、第一次世界大戦と第二次世界大戦を経て、国民国家と国民意識が形成された時代です。
現代 (contemporary history): 第二次世界大戦後から21世紀の現在まで。現代は、
近代の後半部分として捉えられることもあれば、
近代とは異なる新しい時代として捉えられることもあります。
近現代の特徴
近現代は、
科学、
政治、
戦争、
テクノロジーの各分野が目覚ましく発展した時代です。特に、
グローバリゼーションが加速し、世界がより緊密に結びつくようになりました。また、
大航海時代に始まった国際的な交流がさらに活発化し、世界各地で文化や価値観が交錯しました。
「現代」との区別
「現代」という言葉には「現在の時代」という意味があるため、それと区別するために、
近代よりも後で現在より少し前の時代を「近現代」と呼ぶことがあります。近現代の範囲に明確な定義はありませんが、日本史では
昭和初期から
昭和末期まで、世界史では第一次世界大戦後から
冷戦終結および
ソビエト連邦の崩壊までを指すことが多いです。
日本における近現代史
日本では、「近現代史」は「
近代史」と「現代史」を合わせた総称として使われ、戦前から今日までの
歴史を指すことが多いです。
近現代史教育
日本の学校教育では、
学習指導要領の改訂により、高等学校の
地理歴史科目において近現代史を扱う「
歴史総合」が2022年度から新設されました。これにより、日本史と世界史を横断的に学び、
近代と現代についてより深く理解することが可能になりました。
関連項目
歴史教育
前
近代
啓蒙時代
* 近現代の年表