近藤祐司

近藤祐司：スポーツ実況界の異端児

近藤祐司（こんどう ゆうじ、本名: 近藤 真人）は、1974年1月21日生まれ、京都府出身のスポーツキャスター、スポーツ解説者、アンカーマンです。株式会社UGK Sports&Communicationsの代表も務めています。

生い立ちとアメフトとの出会い

近藤氏は、城北埼玉中学・高等学校創立者の近藤薫明を祖父に持ち、父親は日本航空勤務という厳格な家庭で育ちました。幼少期は父親の仕事の関係で各地を転々としましたが、アメリカ・サンディエゴでアメリカンフットボールに出会います。もっとも、本人は2023年のインタビューで、アメフトとの出会いをグアム時代にテレビで見た陸軍士官学校と海軍兵学校の対抗戦である「Army-Navy Game」だとも語っています。

中学時代は京都紫光サッカークラブのジュニアユースでサッカーに打ち込む傍ら、アメフトチームの練習にも参加。高校受験ではアメフト部のある学校を目指しましたが叶わず、京都府立鴨沂高等学校に進学。しかし、アメフトへの情熱を諦めきれず、両親を説得してサンディエゴの高校に留学しました。アメリカの大学からの誘いもあったものの、日本への郷愁から帰国を決意し、立命館大学に進学します。

立命館大学での活躍と日本代表選出

立命館大学時代は、アメリカンフットボール部・立命館大学パンサーズのディフェンスバックとして活躍。アメリカンフットボール日本代表にも選出されました。1994年の甲子園ボウルでは、法政大学を破り学生日本一に輝き、自身も最優秀守備賞を受賞するなど、チームの勝利に大きく貢献。ビッグプレイ後の敬礼パフォーマンスは、日本のアメフト界にエンターテイメント性を取り入れた先駆けとして知られています。

大学卒業後は母校のコーチに就任し、NFLヨーロッパにも挑戦。Xリーグ・アサヒ飲料チャレンジャーズでもプレーしました。

スポーツキャスターとしての転身と独特な実況スタイル

引退後はスポーツ専門のアンカーマン・キャスターに転身。GAORAでNFLとプロ野球（北海道日本ハムファイターズ主催試合）、J SPORTSでMLBの実況を担当しました。GAORAがNFLの放送を終了してからは、G+でNFL中継を担当。2016年からはBS12 プロ野球中継の副音声で日ハムのビジターゲームを実況するなど、幅広く活躍しています。

2020年からは自身のYouTubeチャンネル「Ugk Tube!」を開設し、アメリカンスポーツに関する情報を発信しています。2024年からはスポーツライブ+の中継を担当し、福岡ソフトバンクホークス主催試合の実況を担当しています。

近藤氏の最大の特徴は、その独特な実況スタイルです。英検1級の英語力を生かし、実況中に現地のコメンタリーやインタビューの同時通訳、ドキュメンタリー映像の翻訳を行うこともあります。プロ野球の実況では、アメリカンスタイルの用語を積極的に取り入れ、本塁打時には「It's gone!!」と叫ぶのがお決まり。この「It's gone!!」が「イッツ・ゴーンヌ」と聞こえることから、「ゴーンヌおじさん」という愛称で親しまれています。このフレーズは人気を博し、GAORAがiOSアプリを発売するほどでした。

幅広いジャンルでの実績

近藤氏は、NFL、MLB、NBA、プロ野球など、様々なスポーツの実況を担当してきました。また、エアロビック世界選手権や日本選手権、バスケットボール世界選手権など、多様な競技の司会やMCも務めています。執筆活動も行っており、NFL JAPANやアメリカンフットボールマガジンでコラムを連載。スポーツ実況・解説の世界で確固たる地位を築いています。

人柄

自身のことを「ugk」と表現することが多く、YouTubeチャンネル名やTwitterのIDにも使用しています。ミニチュア・シュナウザーのベリーを飼っており、「Ugk Tube!」にも登場しています。

スポーツナビの「ファンが選ぶ！好きな実況＆解説者ランキング」では、野球実況アナ部門で1位を獲得するなど、ファンからの支持も厚い人物です。

主な担当番組

NFL実況中継(GAORA, G+)
MLB実況中継(J SPORTS)
プロ野球中継(GAORA, BS12, スポーツライブ+)
その他、多数のスポーツ中継、司会、MCを担当

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