映画『遠くの空』の概要
2010年に公開された『遠くの空』(とおくのそら、韓国語:머나먼 하늘)は、
エピックレコードジャパンが手掛けたコラボレーションムービーシリーズ『cinemusica』の第8弾作品です。この
映画は、1980年の
光州事件を背景に、30年後の現代に生きる人々の恋愛模様を描いています。監督を務めたのは井上春生で、主演には
内山理名が抜擢され、共演には韓国の名優キム・ウンスが参加しています。
映画は、新宿K'sシネマを始めとする全国19館で順次上映され、多くの観客を魅了しました。また、
映画の公開に合わせて、韓国家庭料理『ノルブネ』では、特別メニューが登場するなど、さまざまなコラボレーション企画が展開されました。さらに、
2010年9月18日以降には、tvkやその他の媒体で特別番組も放送されています。初日の来場者には、韓国海苔や米ジャジャン麺の特典が用意され、多くの人々が
映画に興味を持ちました。
キャッチコピーには、「あの日から30年… 結ばれることのない出逢い それでも運命は二人を愛へと導く。」とあり、
映画のテーマである運命的な恋愛を象徴しています。
ストーリー
映画の物語は、
2010年の東京を舞台に展開します。在日韓国人の母に育てられたOL・松木美江は、韓国企業への転職を希望しながら、投資顧問会社で働いています。そんな彼女の前に、韓国から課長として転勤してきた柳正培(ユ・ジョンベ)が現れ、次第に2人は惹かれ合います。ですが、やがて柳の過去、特に
光州事件に関連する学生運動の参加を告白され、彼女は母との意外な繋がりを知ることになります。この瞬間、二人の関係は運命に翻弄され、様々な試練が待ち受けているのです。
キャスト情報
映画には印象深いキャストが揃っています。主役の松木美江役には
内山理名、柳正培役は韓国の名優・キム・ウンス(김응수)が演じています。その他、松木の姉役に
黒田福美、友人役には小山田サユリが出演しており、物語を彩る重要な役割を果たしています。柳の上司を
並樹史朗が演じ、さまざまな人物が絡み合うドラマが展開されます。
スタッフ
スタッフも豪華で、監督・編集は井上春生、脚本は草野陽花が担当しました。撮影は中村夏葉が手掛け、照明には渡辺大介、録音には岡本立洋が参加しています。また、音楽面でも田井モトヨシが音楽プロデューサーを務め、主題歌「私たちの主題歌」はウラニーノが担当しました。
主題歌・挿入歌
映画の魅力を一層引き立てる音楽も注目です。主題歌「私たちの主題歌」はウラニーノが作詞・作曲を手掛けており、挿入歌には「Ave Maria」が
石丸幹二によって歌われ、
映画の感情に深みを与えています。
このように、様々な要素が絡み合い、深いテーマを描く『遠くの空』は、恋愛だけでなく、歴史的背景や人間関係を深く考えさせられる作品となっています。