遠藤周作文学館

遠藤周作文学館は、長崎県長崎市東出津町に位置する文学館です。この施設は、キリスト教徒であり、信仰をテーマにした数々の作品を世に送り出した作家、遠藤周作に関する資料の収集、展示、研究を行うことを目的としています。

2000年5月、旧西彼杵郡外海町によって「外海町立遠藤周作文学館」として開館しました。その後、2005年1月4日に外海町が長崎市に編入合併されたことに伴い、長崎市がこの文学館を引き継ぎ、運営しています。旧外海町は、隠れキリシタンの里として知られ、遠藤周作の代表作の一つである『沈黙』の舞台にもなりました。1987年11月には、外海町の出津文化村内に『沈黙』の文学碑が建立されています。

遠藤周作が1996年9月に亡くなった後、遺族や親交のあった関係者によって文学館の建設構想が進められました。複数あった候補地の中から、最終的に外海町が選ばれたのです。

施設と展示内容

文学館は、常設展示と企画展示を行う展示室を中心に、図書室、交流スペース、ショップ、軽喫茶を備えています。

展示室：常設展示では、遠藤周作の自宅書斎が再現されており、写真やエッセイのパネル展示を通して、彼の生涯を辿ることができます。また、書籍や原稿なども展示され、彼の文学世界を深く理解する手助けとなるでしょう。企画展示は、2年ごとにテーマを変えて開催されています。
図書室：遠藤周作の著作をはじめ、関連書籍を閲覧できます。
聴濤：ファン同士が交流するためのフリースペースです。遠藤周作が趣味としていた囲碁を楽しむこともできます。
ショップ「外海」：遠藤周作の著作や関連グッズを購入できます。
思索空間アンシャンテ：軽喫茶スペースとして、遠藤周作の代表作『沈黙』をイメージした内装が特徴で、ファンだけでなく幅広い世代に親しまれています。

利用情報

開館時間：9:00～17:00（入館は16:30まで）
休館日：12月29日～1月3日（臨時休館あり）
観覧料：大人350円、小・中・高校生200円。10人以上の団体はそれぞれ100円割引。

所在地とアクセス

所在地：〒851-2327 長崎市東出津町77番地
アクセス：長崎駅前からさいかい交通バスで75分、「道の駅（文学館入口）」停留所下車、徒歩2分。3月から11月には、外海地区を巡る定期観光バスも運行しており、当館にも立ち寄ります。長崎市内からは、国道202号を車で約40分です。

周辺情報

文学館の周辺には、道の駅夕陽が丘そとめがあります。

遠藤周作の文学世界に触れ、その思想や作品への理解を深めることができる遠藤周作文学館は、訪れる人々に深い感動と新たな発見をもたらす場所となるでしょう。

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