鈴木康二朗

鈴木康二朗：日本プロ野球界の名投手

鈴木康二朗（すずきやすじろう）、本名は鈴木康二郎。1949年4月18日生まれで、茨城県北茨城市からプロ野球選手として名を馳せました。2019年11月19日、肺炎のため70歳で亡くなりましたが、彼の功績は今なお多くのファンに記憶されています。

経歴

プロ入り前の道のり

鈴木は小学4年生の頃から野球を始め、やがて磯原高校に進学。この時の投球スタイルが彼のキャリアに影響を与え、特に3年生の時にはエースとしての地位を確立しましたが、甲子園には出場できませんでした。
社会人野球では日本鉱業日立にてプレイし、1971年の都市対抗野球では日立製作所の補強選手として登場。リリーフとして活躍しましたが、新日本製鐵広畑に完封されたことがありました。

ヤクルト時代

1972年のプロ野球ドラフトでヤクルトアトムズから5位で指名され、プロ入り。1975年、初めて一軍に登板を果たし、1976年には主に中継ぎとして43試合に出場。この年には初勝利と初セーブを記録しました。1977年には先発ローテーションに定着し、14勝を挙げて規定投球回にも到達しました。
特に有名なのは、9月3日に読売ジャイアンツ戦で王貞治に756号本塁打を打たれたこと。この出来事は鈴木にとって一生のトラウマになったと語られています。
1978年には再び活躍し、チームを初のセ・リーグ優勝に導くことができましたが、日本シリーズでは苦い経験もしました。

近鉄時代

1983年、井本隆とのトレードで近鉄バファローズに移籍。その後、主にリリーフとしての役割を果たし、1984年と1985年には最多セーブを記録しました。特に1984年には20世紀最後のオールスターゲームで3連投を経験するなど、印象的な業績を残しました。
1986年には出番が減少し、その年をもって現役を引退。退役後も社会人軟式野球での活動を続け、1995年には国民体育大会にも出場しました。

引退後の生活

鈴木は故郷である北茨城市での生活を選び、アパレルや廃棄物処理などの仕事を経て2010年に定年退職。以降は静かな生活を送っていましたが、脳梗塞を患い入院。その後、2019年に肺炎で亡くなりました。訃報は2023年に遺族の意向により公表され、多くのファンがその死を悼みました。

投手としての特徴

鈴木の投球スタイルは独特で、スリークォーターからのシンカー系の落ちる球を多用しました。彼は打撃にも使える投手として知られ、1976年には打率.350を記録するなど、打者としても存在感を示していました。通算で5本塁打を放っており、外国人選手からも高く評価されました。

結論

鈴木康二朗は日本プロ野球界の一員として、数々の偉業を成し遂げました。その功績はセ・リーグ優勝や756号本塁打を打たれるという逸話によって今に語り継がれており、彼の名前は永遠にプロ野球の歴史に刻まれています。

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