離婚届

離婚届に関する詳細解説

離婚届は、夫婦が離婚を成立させるために必要な重要な書類です。正式名称は「離婚届書」で、法務省の地方支分部局である法務局の戸籍課に提出します。この記事では、離婚届の手続き、必要な書類、注意点などを詳しく解説します。

法的根拠と手続き

離婚届の手続きは、戸籍法第76条～第77条の2に規定されています。協議離婚、裁判離婚いずれの場合も、夫婦の本籍地または所在地に届け出ることができます。ただし、本籍地以外で届け出る場合は、戸籍謄本（または戸籍の全部事項証明書）の添付が必要です。

離婚届は24時間365日受付可能ですが、夜間や休日は担当職員が不在の場合が多いので、警備員に預ける形になることがあります。

協議離婚

協議離婚の場合、夫婦双方の署名に加え、成年の証人2名の署名が必要です。未成年の子がいる場合は、それぞれの子の親権者をどちらにするかを記載しなければなりません。

裁判離婚

家庭裁判所の調停、審判、判決によって離婚する場合、離婚届に加え、調停調書、審判書、判決書の謄本も提出する必要があります。届出は、これらの成立または確定の日から10日以内に行い、届出書にその日付を記載します。裁判離婚では、証人による署名は不要です。未成年の子がいる場合は、親権者とその親権に服する子の氏名を記載します。

未成年の子の戸籍と氏

未成年の子は、親権者に関わらず元の戸籍に残ります。子の氏を変更するには、家庭裁判所に「子の氏の変更許可」を申請し、許可を得た上で市区町村役場で手続きが必要です。未成年時に手続きをした人は、成人後1年以内であれば、市区町村で届出のみで手続きが可能です。

離婚後の氏

婚姻で氏を変更した人は、離婚後、元の氏に戻るか、新しい戸籍を作成して元の氏を名乗ることになります。ただし、子どもがいる場合や、従前の戸籍が既に除籍されている場合は、新しい戸籍を作成する必要があります。

離婚日から3ヶ月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届」を提出すれば、婚姻中に名乗っていた氏を続けることができます。この届は、離婚届と同時に提出することも可能です。3ヶ月を過ぎたり、婚姻前の氏に戻す場合は、家庭裁判所の許可を得る必要があります。

インターネット上での転売

近年、離婚届がインターネットオークションなどで転売されている問題が指摘されています。離婚届は役場で無料で入手できますが、時間的な制約や、プライバシー保護の観点から、転売に需要があるようです。一部自治体では、離婚届のダウンロードサービスを提供しています。

まとめ

離婚届は、人生における重要な手続きです。この記事で説明した内容を参考に、正確かつスムーズに手続きを進めてください。不明な点があれば、法務局などの関係機関に相談することをお勧めします。

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