青森県立郷土館

青森県立郷土館の概要

青森県立郷土館は1973年に青森市本町に設立された、青森県内唯一の総合博物館です。その設立は明治百年を記念したもので、当館には約10万点の貴重な資料が収蔵されています。特に、青森市三内丸山遺跡から出土した重要文化財など、考古学分野の資料が豊富です。さらに、世界遺産に登録されている白神山地に関する情報や、歴史、民俗、産業関連の展示も行っています。

収蔵・展示の内容

青森県立郷土館は複数の展示室で構成されており、それぞれ異なるテーマで資料を展示しています。まず、考古展示室では旧石器時代から縄文・弥生時代にかけての遺物が紹介されています。自然展示室では県内の多様な動植物、鉱物、化石などを観察できるほか、歴史展示室では古墳時代から現代に至るまでの資料が展示されています。

民俗展示室には青森県の伝統的な生活様式に関連する道具や祭りにまつわる資料が揃っています。また、青森の特産品であるリンゴに関する情報を集めた「りんごと青森県展示室」もあり、訪れる人々に地域の文化を深く理解する機会を提供しています。

郷土学習室「わくわくたいけんルーム」では、資料に触れることができる体験型の環境が整っており、映像視聴も行えます。さらに、棟方志功や淡谷のり子など、青森県にゆかりのある偉人に関する展示を行っている「輝いた郷土の先人展示室」もあります。加えて、亀ヶ岡遺跡で出土した資料を中心にした「風韻堂展示室」も設けられています。

建物とその歴史

青森県立郷土館の建物は、もともと1931年に建設された旧第五十九銀行青森支店の一部を利用しています。この銀行は青森大空襲でも焼失を免れ、現在は国の登録有形文化財としても認定されています。

交通アクセス

青森県立郷土館は、JR東日本及び青い森鉄道青森駅から徒歩約20分の距離に位置しています。タクシーを利用する場合は5分ほどで到着します。また、公共交通機関として青森市民バスが利用でき、青柳線の県立中央病院行きに乗車し、本町五丁目バス停で下車後、徒歩1分の位置です。さらにあおもりシャトルdeルートバス「ねぶたん号」を利用すると、新青森駅東口からもアクセスできます。

移転に関する情報

現在、青森県立郷土館は令和2年10月から耐震性の問題により臨時休館しています。耐震補強と長寿命化を検討していましたが、立地がハザードマップの津波浸水区域内であることから、移転の可能性が高まっています。将来的な移転の方針や実施時期については、今後の動向に注目されます。

青森県立郷土館は、地域の歴史や文化を学ぶ貴重な場所であり、今後もその役割が期待されています。

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