頌栄短期大学

頌栄短期大学

頌栄短期大学（しょうえいたんきだいがく）は、兵庫県神戸市東灘区に所在する私立の短期大学です。1889年に設立され、1950年に正式に大学としての体制を整えました。この大学は、日本で初めてのキリスト教主義による保育者養成校であり、現存する最古の保育者養成校でもあります。

大学の概要

頌栄短期大学は、学校法人頌栄保育学院によって設置されました。キャンパスは兵庫県神戸市東灘区に位置し、保育科と保育学専攻の専攻科のみを設置した単科大学として運営されています。教育の現場では、附属の頌栄幼稚園にて学内見学実習や教育実習が行われ、実際の保育現場に触れる機会が提供されています。

また、頌栄会という関連の社会福祉法人も設立されており、認定こども園や複数の保育園、児童館などが運営されています。在学生はこれらの施設で保育実習を行い、実践的な経験を積むことができます。

教育理念と特色

この大学の設立は、アメリカン・ボードから派遣された婦人宣教師アニー・ライオン・ハウの尽力によるもので、近代的な幼児保育を目指す動きの一環として誕生しました。大学名の「頌栄」は、神の栄光を称える意味を持ち、保育の仕事が神の栄光を現すことを祈る意図が込められています。

授業はキリスト教の精神に基づいて行われ、礼拝が教育活動の一部として実施されます。男女共学ではありますが、女子学生が多く、1950年の共学化以来、長い間男子の入学者は少なかったことも特徴の一つです。特に保育士が女性の職業と見なされていたため、男子学生の入学は1986年まで実現しませんでした。

進路と就職状況

頌栄短期大学の保育科は、就職率が非常に高く、保育園や幼稚園へ100％の就職率を達成しています。多くの出身者が神戸の頌栄グループの幼稚園や保育園で活躍しており、保育士として地域の子どもたちに寄り添った支援を行っています。

学生生活

学生生活は多彩で、体育系や文化系のクラブ活動が盛んです。特に、バレーボールやバスケットボールのような体育系、ハンドベルや聖歌隊のような文化系の活動が行われています。また、毎年11月には「頌栄祭」という学園祭が開催され、地域にも開かれたイベントとして子どもたちのためのプログラムが組まれています。

基盤と資源

頌栄短期大学は、教育の質を高めるために、図書館やハウ記念館を含む充実した施設が整えられています。図書館には、最新の保育指導書から明治期の貴重な文献まで約10万冊が収蔵されており、学生の研究や学習を支援しています。また、ハウ記念館では礼拝やイベントが行われ、それぞれの活動が大学全体の教育理念に基づいています。

このように頌栄短期大学は、キリスト教の価値観を基にした保育者の育成と社会貢献を目的とした教育を行っており、地域社会に貢献しながら、未来に向けた保育の専門家を育てています。

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