首領蜂

『首領蜂』 - シューティングゲームの金字塔

『首領蜂』（どんぱち）は、1995年にリリースされたアーケードシューティングゲームです。開発はケイブ、発売元はアトラスで、当時のシューティングゲーム界に新風を吹き込む作品として知られています。本作は、特に軍事演習をテーマとしており、プレイヤーは巧妙な設定の中で敵と戦うことを求められます。

ス토リー

本作の物語は、「最強の軍隊を作る」という大規模な演習から始まります。敵として設定されたのは異星軍団で、実際には味方軍との戦闘形式で進行します。プレイヤーは仮想敵側の戦闘機を操り、味方に隠された真の目的の下、演習を勝ち抜くことを求められるのです。この演習は、味方軍だけでなく、仮想敵を演じる参加者自身も鍛えることに繋がっています。最終的に演習が終了した際、それは新部隊「首領蜂」の誕生を意味します。

家庭用移植版では、プレイヤーのパイロットと指揮官との会話が追加され、物語に深みが与えられています。

ゲーム概要

「首領蜂」は、後の『怒首領蜂』に繋がるシリーズの第一作であり、弾幕系シューティングの先駆けとなる作品です。このゲームは、シリーズが発展させる「膨大な敵弾の隙間をすり抜ける」スタイルではなく、従来のシューティングゲームと同じように攻略パターン構築の重要性が高いのが特徴です。ゲーム中には、シリーズの象徴である蜂型のボスが初めて登場し、真ボス「首領蜂」を撃破することでエンディングを迎えることになります。

ゲームシステム

自機の選択

ゲーム開始時には、以下の3種類の機体から1つを選ぶことができます。

• - Type A: 高速移動可能な赤い戦闘機。前方に狭範囲のショットを放ちます。
• - Type B: 緑の攻撃ヘリコプターで、メインショットは前方に、オプションによるサブショットは移動方向に放出します。
• - Type C: 動きは遅いが、広範囲の3wayショットを放てる青い戦闘機です。

ショットとレーザー

各機体は、メインショットに加え、ゲーム開始時から展開する2つのオプションによるサブショットを持っています。オプションの配置は機体によって異なり、戦略を変える要因となります。また、ショットボタンを長押しすることで、集まり直線的にレーザーを放つことができます。この際、周囲には「オーラ」と呼ばれる攻撃力を持つ効果が発生します。

ボムとコンボシステム

各機体は個数制限のあるボムを持ち、発動で全敵に大ダメージを与えます。また、ボムを使用するとコンボが途切れます。このコンボシステムは、プレイヤーが連続で敵を撃破することでスコアを増加させる重要な要素です。さらに、「蜂ボーナス」として、各ステージには隠れたアイテムを取得することでスコアが上がります。

移植と評価

『首領蜂』は1996年にセガサターン版とPlayStation版の移植が行われ、さらに2010年にはPlayStationのゲームアーカイブスでの配信が開始されました。アーケード版の洗練されたゲーム体験を家庭用でも楽しめるよう、再構築されています。

全体的に見て、『首領蜂』はシューティングゲームの枠を超えた企画力とプレイスタイルで高い評価を受けており、そのスタイルは後に続くシリーズ作品にも大きな影響を与えました。

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