香川県立ミュージアム

香川県立ミュージアム：歴史と美術の融合空間

香川県立ミュージアムは、香川県高松市玉藻町に位置する人文科学系の博物館です。高松城址や高松港に程近く、歴史と文化が息づくエリアに立地しています。歴史博物館と美術館の機能を併せ持ち、香川県の豊かな歴史、文化、そして美術工芸を幅広く紹介しています。

開館から現在まで

1999年11月、「香川県歴史博物館」として開館しました。その後、2008年4月には香川県立の博物館の再編が行われ、香川県立文化会館と瀬戸内海歴史民俗資料館が統合され、当館の分館となりました。同時に、香川県立文化会館の美術部門が当館に移管され、館名を「香川県立ミュージアム」と改称しました。この再編により、歴史と美術の両面から香川県の文化を網羅する、より充実した博物館へと進化を遂げました。2009年4月には、文化会館内に香川県漆芸研究所が移転し、地域の伝統工芸の継承にも貢献しています。

展示内容：時を超える香川の物語

ミュージアムは地下2階から3階まであり、多様な展示空間が設けられています。地下階には講堂や研修室、工作室などの施設があり、教育普及活動にも力を入れています。1階には総合案内所、図書コーナー、ミュージアムショップ、体験学習室などが集まり、来館者にとって快適な環境を提供しています。

2階と3階は展示フロアです。常設展示室では、古代から現代までの香川の歴史や、地域の民俗文化に関する貴重な資料、美術工芸品などが展示されています。特に3階の「かがわ今昔」展は、香川の歴史を分かりやすく解説した人気の展示です。香川用水に関する展示なども見どころの一つです。また、特別展示室では、大規模な企画展が定期的に開催され、多彩なテーマで来館者を楽しませています。

所蔵文化財：国宝から県指定文化財まで

当館には、国宝、重要文化財、重要美術品、そして香川県指定文化財など、数多くの貴重な文化財が収蔵されています。これらは、香川の歴史と文化を象徴する重要な遺産であり、その多くが展示室で公開されています。例えば、国宝の「藤原佐理筆詩懐紙」や、重要文化財に指定されている数々の書跡・絵画などは、日本の美術史における重要な位置を占めています。また、高松城下を描いた「高松城下図屏風」は、香川県指定文化財として、高松城の歴史を知る上で貴重な資料となっています。

分館：地域文化の拠点

香川県立ミュージアムには、2つの分館があります。瀬戸内海歴史民俗資料館は、瀬戸内海の豊かな歴史と文化を紹介する施設です。香川県文化会館は、ギャラリーや茶室を備え、多様な文化イベントの開催を通じて、地域文化の活性化に貢献しています。さらに、香川県漆芸研究所は、香川漆器の伝統技術の継承と後継者育成を担う重要な役割を担っています。

アクセスと利用情報

ミュージアムは、高松市中心部からアクセスしやすい場所に位置しています。高松琴平電気鉄道、JR四国など公共交通機関を利用してアクセスできます。開館時間は9:00～17:00（入館は16:30まで）、休館日は月曜日（祝日の場合は翌日）と年末年始です。観覧料は、常設展と特別展で異なります。玉藻公園との相互割引制度もあります。詳細は、公式ウェブサイトやパンフレットでご確認ください。

まとめ

香川県立ミュージアムは、歴史、美術、そして地域文化を一体的に体験できる貴重な施設です。充実した展示、多様なプログラム、そしてアクセスしやすい立地を活かし、多くの人々が香川県の魅力に触れ、学び、楽しむことができる場所となっています。

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