香川県立東山魁夷せとうち美術館

香川県立東山魁夷せとうち美術館：瀬戸大橋と巨匠の芸術が織りなす空間

香川県坂出市に佇む香川県立東山魁夷せとうち美術館は、日本画家・東山魁夷の作品を専門に扱う個人美術館です。瀬戸内海の美しい風景と、巨匠の芸術が融合した独特の空間が魅力となっています。

美術館の概要：魁夷の足跡と瀬戸大橋の絶景

2005年4月に開館した当館は、東山魁夷夫人より寄贈された270点余りの版画作品を基に設立されました。魁夷自身が塗装色の提案に携わった瀬戸大橋のすぐそば、そして魁夷の祖父の出身地である櫃石島を望む場所に位置しています。地方都市にありながら、その展示規模は比較的小規模（展示室面積277㎡）ですが、月平均約1万人の来場者数を誇る人気ぶりです。開館初年度には12万7千人を超える来場者があり、2011年には入場者数50万人を達成するなど、その人気は衰えることを知りません。

建物の外観は、魁夷の作品を象徴する緑色で統一されており、館へのアプローチは魁夷の代表作「道」をイメージした設計となっています。美術館に併設されたカフェからは、雄大な瀬戸大橋と瀬戸内海の絶景を眺めることができ、その景観は「四国八十八景」にも選定されています。

展示内容：質の高いコレクションと充実の展示

当館の展示品はすべて東山魁夷の作品です。収蔵品の大部分は石版画ですが、長野県信濃美術館・東山魁夷館や兵庫県立[[美術館]]などから作品を借り入れることで、質の高い展示を継続的に実現しています。同時に、肉筆画の収集にも力を入れており、コレクションの充実を図っています。高さ6mの壁面を誇る展示室など、作品を最大限に引き立てる工夫が凝らされています。

施設紹介：充実した設備と快適な空間

美術館内には、2つの展示室の他、デジタル展示室、ミュージアムショップ、映像ギャラリー、そして瀬戸内海と瀬戸大橋の絶景を眺めながら食事や休憩を楽しめるラウンジ（カフェレストラン）が備えられています。これらの設備により、来館者は作品鑑賞だけでなく、多様な楽しみ方を見つけることができます。

建築概要：著名建築家による洗練されたデザイン

当館の建築設計は、谷口吉生氏によって手がけられました。2階建てのRC造・S造建築で、建築面積717.41㎡、延床面積853.15㎡を有しています。その優れた設計は、第12回公共建築賞優秀賞を受賞しています。

アクセス情報と開館時間

JR坂出駅から坂出市営バスまたは乗合タクシーで約20分。瀬戸大橋や瀬戸大橋記念公園、瀬戸大橋記念館なども近隣にあり、観光の拠点としても最適な立地です。開館時間は9時～17時（入館は16時30分まで）ですが、休館日や開館時間については、公式ウェブサイトでご確認ください。

まとめ：芸術と自然の融合が織りなす癒やしの空間

香川県立東山魁夷せとうち美術館は、東山魁夷の作品を通して、芸術と自然の融合を体感できる場所です。瀬戸大橋の雄大な景色と、巨匠の繊細な作品が調和した、忘れられないひとときを過ごすことができるでしょう。ぜひ、一度訪れてみてください。

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