駐日本国大韓民国大使館

駐日本国大韓民国大使館：日韓外交の架け橋

1948年8月15日、大韓民国が建国を宣言すると、翌1949年1月14日、東京都中央区銀座に駐日大韓民国代表部が設置されました。当初は仮事務所でしたが、サンフランシスコ講和条約発効に伴う移転を機に、新たな拠点の選定が急務となりました。

移転先探しは困難を極めましたが、関係者の尽力により、かつて明治時代の元勲・松方正義一族の邸宅、そして戦後は駐日デンマーク公使の公邸として使われていた由緒ある港区南麻布の土地が選ばれました。この土地の取得には、在日韓国人の貢献が大きく、特に大阪府の阪本紡績社長であった徐甲虎氏らの尽力は特筆に値します。こうして、代表部は南麻布に移転、活動を継続しました。

1965年、日韓両国間の基本関係条約が締結、発効されると、駐日大韓民国代表部は「駐日本国大韓民国大使館」へと昇格しました。これにより、本格的な外交活動が開始され、現在に至っています。大使館の歴史は、日韓関係の歩みそのものを映し出していると言えるでしょう。

歴代の大使と現在の特命全権大使

大使館設立当初、初代特命全権大使には、駐日大韓民国代表部首席代表を務めていた金東祚氏が就任しました。その後、現在に至るまで27名以上の大使が、日韓関係の強化に貢献してきました。2024年8月9日からは、朴喆煕氏が特命全権大使として着任し、日韓外交の更なる発展に向けて尽力しています。大使の交代はありますが、日韓友好の促進という大使館の使命は、一貫して受け継がれてきました。

大使館所在地と文化交流拠点

大使館は、東京都港区南麻布一丁目2-5に位置しています。前述の通り、歴史と伝統が息づくこの地は、明治から昭和初期にかけて松方正義一族の邸宅として栄え、その後、駐日デンマーク公使の公邸としても利用されていました。

大使館は外交活動の中心地であると同時に、韓国文化を発信する拠点としての役割も担っています。新宿区四谷には韓国文化院が設置されており、韓国の芸術、文化、歴史などを紹介する様々なイベントやプログラムが開催され、日韓間の文化交流を促進する上で重要な役割を果たしています。

大使館の役割と今後の展望

駐日本国大韓民国大使館は、外交、経済、文化交流など、多岐にわたる分野で日韓間の懸け橋としての役割を果たしています。今後も、両国間の友好関係の増進、相互理解の促進、そして協力関係の強化に貢献していくことが期待されます。日韓関係は、歴史的にも複雑な側面を抱えていますが、大使館は、未来志向の外交を通じて、両国国民にとってより良い関係を築くために尽力し続けるでしょう。その活動は、日韓両国の未来を担う重要な役割を担っています。

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