高知県立歴史民俗資料館

高知県立歴史民俗資料館

高知県南国市に所在する高知県立歴史民俗資料館は、地域の歴史、考古学、民俗に関連する資料の収集、保存、調査研究、展示を行っている施設です。1991年の開館以来、高知県で初めて歴史をテーマとした資料館として重要な役割を果たしています。

歴史的背景と設立の経緯

この資料館は、もともと高知市にあった高知県立郷土文化会館がその役割を担っていましたが、1978年の高知県文化行政推進協議会による提言を受けて、新たに設立されました。資料館は四国の戦国時代に名を馳せた長宗我部氏の居城、岡豊城の跡地に位置しており、周囲は県が指定する歴史公園に整備されています。その公園の一角には、津野町から移築された旧味元家住宅があり、地域の歴史的資産を感じることができます。

展覧会と施設構成

常設展では、2階に長宗我部氏に関連する資料が展示されている長宗我部展示室があり、この展示室では戦国時代の貴重な品々を見ることができます。また、多目的ホールやAVコーナーなども完備されており、さまざまなイベントが行われるスペースが確保されています。

2004年には、文化庁から「公開承認施設」としての認可を受け、国宝や重要文化財を展示する企画展を開催しやすくなりました。2006年には「公の施設の指定管理者制度」を導入し、経営の効率化を図るとともに、訪問者へのサービス向上にも努めています。

ロードショーとイベント

2010年には、『長宗我部フェス』などのイベントが企画され、地域の文化活性化を促進しています。また、NHKの大河ドラマ『龍馬伝』の全国巡回展の会場に選ばれたことで、多くの来館者を迎えることとなり、特別展示を行った3階の総合展示室も改装され、入館者数は短期間で35,000人という新記録を打ち立てました。5月には『長宗我部元親飛翔之像』も建立され、地域の歴史をより深く学ぶ対象となっています。

所蔵資料と文化財

当館の所蔵品の中には、国の重要文化財として指定されている「絹本著色長宗我部元親像」や「銅剣」があります。過去には「古今和歌集巻第廿（高野切本）」や備前兼光作の太刀も保管されていましたが、これらは高知県立高知城歴史博物館に移管されています。

施設について

高知県立歴史民俗資料館は、南国市岡豊町に位置し、開館時間は午前9時から午後5時まで、年末年始は休館となります。交通アクセスは、はりまや橋や高知駅からとさでん交通のバスに乗り、「学校分岐」で下車後徒歩約15分程度です。地域の貴重な歴史資源を体験できるこの施設を是非訪れてみてください。

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