高茶屋駅

高茶屋駅について

高茶屋駅（たかちゃやえき）は、三重県津市高茶屋にあるJR東海の紀勢本線の駅です。駅名の「高茶屋」は、江戸時代に伊勢神宮への参拝で賑わった際、参宮街道沿いの高台に茶屋が設けられたことに由来しています。この茶屋で津藩主藤堂高次が休憩した際に名付けたとの伝説もあり、地元では「たかぢゃや」と呼ばれることもありますが、正式には「たかちゃや」とされます。

駅の歴史

高茶屋駅は1893年12月31日に参宮鉄道の一部として開設されました。1907年には国有化され、1909年には線路名称が制定され、参宮線の一部となりました。その後、1945年に連合軍鉄道輸送事務所（RTO）が開設され、一時的に利用されましたが、1945年末には閉鎖されました。1959年の線路名称改定により紀勢本線に統合され、その後1985年には荷物取扱が廃止、1986年には貨物取扱も終了しました。国鉄の分割民営化により、1987年4月にはJR東海の駅となり、2011年には無人駅となりました。

駅の構造

駅は単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の形態を持ち、列車の交換や折返しが可能です。駅舎は古い木造で、天井が高く作られています。かつては貨物の取り扱いを行っていたため、その名残も見受けられます。また、太平洋戦争中には津海軍工廠への専用線があったことでも知られています。駅の車両運行は基本的にワンマン運転で、整理券や車内収受方式が採用されています。

利用状況

高茶屋駅は、近年「イオンモール津南」の開業によって訪れる客が多く、利用者数が増加しています。しかし、地域の車社会化や busとの競合のため、利用者数は1990年代の水準にとどまっています。過去の年間乗車者数を遡ると、1894年には約19,000人、昭和元年には約160,000人が利用していたことがあります。

駅周辺の特徴

西側には新旧の住宅街が広がり、食料品店や工場、教育機関も多く立地しています。一方、東側には大型ショッピングセンターの「イオンモール津南」があり、田園地帯を横断するように広がる駐車場があります。近隣の国道23号沿いにはロードサイド店舗も集積しています。

バス路線

駅から南西に500メートルの場所に「高茶屋」バス停があり、久居・香良洲方面への路線が運行されています。また、「イオンモール津南」バス停もあり、便利な交通手段が確保されています。

隣接駅

高茶屋駅の隣には、紀勢本線の阿漕駅と六軒駅があり、駅間の移動も可能です。

高茶屋駅はその歴史と地理的な特性から、多くの利用者にとって重要な交通の拠点として機能しています。

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