魔法少女アイ参

『魔法少女アイ参』（まほうしょうじょアイさん）は、2008年 12月19日にミルキーズピクチャーズ（colors）から発売された18禁アドベンチャーゲーム、およびそれを原作としたアダルトアニメです。魔法少女アイシリーズの最終作として知られています。

概要

本作は、魔法少女アイシリーズの続編であり、主人公である岡島秋俊とヒロインの加賀野愛を中心に展開するファンタジーアドベンチャーゲームです。過去作の世界観をベースに、触手陵辱要素を多く取り入れています。

元々colorsブランドを運営していたヒューが活動を停止したため、第1作のアニメ版を発売した経緯から、ミルキーレーベル作品を製作・発売していたミルキーズピクチャーズが正式に版権を取得しました。スタッフも旧colorsから移籍し、開発が行われました。

発売に関するトラブル

正式発売前に、フライングで入手したユーザーから「未完成のまま発売されている」という報告がネット上で相次ぎました。具体的には、パッケージに記載されている必要ディスク容量と実際の容量が異なっている、性的シーンでCGが表示されない、CGの枚数が極端に少ない、などの問題が指摘されました。

メーカー側からは、未完成のまま発売された理由について公式な発表はありませんでした。しかし、発売当日夜に公式サイトで「値段相応のボリュームに満たないというユーザーからの不満を受け、クオリティ向上のための追加アペンドディスクを製作・配布する」と発表されました。その後、プロデューサーの連絡伝達の怠りにより未完成となったことが謝罪され、プロデューサーの降格と新体制でのアペンドディスク製作、2009年2月28日の配布が発表されました。アペンドディスクは予告通り配送され、3月1日から修正パッチのダウンロード配信が開始されました。しかし、パッケージに記載されている「必要ディスク容量」との食い違いは依然として解消されず、「値段相応のボリューム」とは言い難い状況でした。

シナリオを手がけたマンサクは、自身のウェブサイト上で「数日前に担当から、自分の担当分のテキストが丸ごと収録できなかったと連絡を受けた」と明かしており、製作過程で何らかのトラブルがあったことが示唆されています。

ストーリー

前作のラストで、主人公の秋俊は敵との戦いに敗北し、ヒロインのメグが連れ去られ、リンも姿を消してしまいます。秋俊とアイは2人の行方を追いますが、消息は掴めないまま1年が経過します。そんなある日、秋俊は予備校時代からの友人である紫と再会し、その出会いが新たな事態を引き起こすきっかけとなります。

主な登場人物

岡島秋俊（おかじまあきとし）
本シリーズの主人公。アルバイトをしながら都内の大学に通い、アイと共に「ゆらぎ」が関わる事件やメグの行方を追っています。
アイ（加賀野愛〈かがのあい〉）
本シリーズのヒロイン。向こう側の世界から「ゆらぎ」討伐のためにやってきた魔法戦士。過去の戦いで敵に敗北し、捕らわれの身となっていましたが、現在は秋俊と生活を共にしつつ、「ゆらぎ」とメグの行方を追っています。
望月紫（もちづきゆかり）
秋俊の予備校時代からの友人。現在は別の大学に通っています。
九十九院ユキ（つるしいんユキ）
本作の新キャラクター。退魔師の家系に生まれた女性で、自身も退魔の能力を持っています。
リン（凛〈りん〉）
前作から登場する魔法戦士。秋俊の部屋に転がり込んで以来、馴染みの存在でしたが、過去の事件後、秋俊の前から姿を消しました。
メグ（加賀野愛〈かがのめぐ〉）
向こう側の世界では最強の魔法戦士として知られています。普段は温厚な性格ですが、戦闘時は絶大な能力を発揮します。敵の策略によって捕らわれの身となってしまいます。
宮広美景（みやひろみかげ）
秋俊の同郷で、かつてのクラスメート。地元の名士の令嬢ですが、その実態は身体が「ゆらぎ」化しています。
シン
向こう側の世界の「錬金術師」。過去にメグと交際していました。妹であるマユと共にある目的を果たそうとしています。
マユ
シンの妹で、メグの後輩にあたる元魔法戦士。過去の事件で死亡しましたが、シンの手によって復活しました。純粋で無邪気な性格ですが、残酷な一面も持ち合わせています。

アニメ版

『魔法少女アイ参 THE ANIME』として、全3巻が発売されました。

Vol.1 魔法少女再臨（2009年1月25日発売）
Vol.2 メグ見参（2009年3月25日発売）
* Vol.3 魔法少女光臨（2009年5月25日発売）

その他

日本のロックバンド・DIR EN GREY|DIR_EN_GREYの楽曲「DIFFERENT SENSE」のPVに、アニメ版である本作の映像が一部使用されています。

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