鳥羽街道駅

鳥羽街道駅の概要

鳥羽街道駅（とばかいどうえき）は、京都府京都市東山区の福稲下高松町に位置する京阪電気鉄道京阪本線の駅です。駅番号はKH35で、この地域の観光スポットが近くに点在していますが、京阪本線の中では最も利用者数の少ない駅とされています。特に東福寺が近く、この駅の方がその観光スポットにアクセスするのに便利です。

駅名の由来については、鳥羽・伏見の戦いで知られる鳥羽街道（旧千本通）からやや離れた位置にあるにもかかわらず、1904年の開業前に新たに開設された道が主要な交通路であったことに端を発します。この新道（現十条通）が開通し、かつての鳥羽街道への最寄り駅として命名された経緯があります。また、駅から十条通を東に進むと伏見街道にもアクセスできます。

駅の歴史

鳥羽街道駅は1910年4月15日に京阪本線の開業と同時に設置されました。1943年には会社合併により京阪神急行電鉄に属し、その後の1945年に一時休止するものの1946年に再開されました。その後1949年には再び京阪電気鉄道の駅となりました。1980年代以降、駅の設備やサービスは徐々に更新され、2012年にはホーム異常通報装置が設置され、2016年にはダイヤ変更により準急のみが停車する時間帯が設けられました。

2022年にはバリアフリー設備の改善が行われ、車いす用のスロープと多目的トイレが設置されました。駅は無人駅であり、車いすの利用者の場合は近隣の中書島駅の係員が協力しています。

駅の構造と設備

駅自体は相対式2面2線の構造を持つ地上駅で、出町柳方面行きのホームは淀屋橋寄りに位置し、逆に淀屋橋方面行きのホームとは地下道でつながっています。なお、大阪方面のホーム側にはJR奈良線が並行し通っていますが、現在のところ当駅周辺にはJRの駅は存在しません。

両ホームの有効長は7両で、京阪線の各駅の中で唯一、エレベーターや多目的トイレのない駅でしたが、最近ようやく車いす用のスロープが設置されました。しかし、自動券売機は2024年2月現在で撤去されているため、注意が必要です。

利用状況

近年の利用者数は京阪線系統の中で最も少ない部類に入ります。私市駅やなにわ橋駅に次いで、駅の使用状況はかなり低調で、特に観光名所へアクセスする観光客からの需要があまり見込まれていないのが現状です。

駅周辺の観光スポット

鳥羽街道駅周辺は、歴史的な名所が点在しています。特に有名なのは、東福寺で、この駅から徒歩圏内に位置しています。また、光明院や芬陀院、九條陵なども近隣にあり、訪れる価値のあるスポットです。

駅近くには、任天堂京都リサーチセンター（旧本社）や稲荷山病院もありますが、バス路線は直接乗り入れていないため、最寄りのバス停まで徒歩数分が必要です。市バスや京阪バスの利用者は、十条相深町停留所からアクセスが求められます。

以上が、鳥羽街道駅の概要とその周辺情報です。利用者数の少なさは否めないものの、その歴史と周辺の観光名所は訪れる価値があるでしょう。

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