龍の瞳

龍の瞳とは

「龍の瞳」は、日本のブランド米の登録商標であり、その普及と販売を行う企業名でもあります。この米は、数々のコンテストでグランプリを受賞し、2023年現在では最高級ブランド米の一つとして日本全国に知られています。その特徴は、コシヒカリの約1.5倍もある大粒で、粘り、香り、甘み、そして歯ごたえの良さにあります。また、胚芽の一部を残して精米されるため、栄養価が高いのも魅力です。冷めても美味しく、お弁当やおにぎりにも最適とされています。

発見と命名

「龍の瞳」のルーツは、2000年に農林水産省職員（当時）の今井隆氏が岐阜県下呂市で発見した2株のコシヒカリの変異種にあります。この変異種は、通常のコシヒカリよりも背が高く、収穫された米粒も1.5倍ほど大きいという特徴を持っていました。今井氏は、この稲を「いのちの壱」と命名し、2006年に品種登録を行いました。その後、「龍の瞳」というブランド名で販売を開始しました。

特徴

「龍の瞳」の最大の特徴は、その大粒さです。コシヒカリの約1.5倍もの大きさがあり、見た目にも存在感があります。また、食味も非常に優れており、粘り、香り、甘み、歯ごたえのバランスが絶妙です。特に、冷めても美味しさが損なわれないため、お弁当やおにぎりにも最適です。さらに、胚芽の一部を残して精米することで、栄養価も高く、健康志向の方にもおすすめです。

歴史

2000年：今井隆氏が下呂市でコシヒカリの変異種2株を発見。
2003年：農林水産省に新品種として登録出願。
2004年：農家8名で生産組織「龍の瞳生産組合」が発足。「龍の瞳」を商標登録。
2005年：合資会社龍の瞳を設立。
2006年：日本国内の「いのちの壱」を品種登録。
2007年：岐阜県産地品種銘柄に設定。
2008年：飛騨・美濃じまんの原石に認定。
2009年：特定非営利活動法人「龍の瞳倶楽部」法人認証。
2011年：飛騨・美濃すぐれもの商品認定。
2012年：岐阜県観光連盟推奨観光土産品の岐阜県観光連盟会長賞（グランプリ）を受賞。株式会社龍の瞳を設立。
2014年：『料理王国』誌にて【2015年料理王国100選】に選ばれる。

栽培基準

「龍の瞳」は、以下の厳しい栽培基準に基づいて栽培されています。

有機質肥料のみを使用。
栽培期間中、農薬不使用米または低農薬米（岐阜県基準の1/3程度の農薬使用）のみ栽培。
自社契約農家による委託栽培。
契約農家は必ず生産組合に加入し、組合による組織的な栽培指導と検査を実施。

名前の由来

「龍の瞳」という名前は、米作りに欠かせない水を司る神である「龍」と、米粒が大きくまるで瞳のように見えることから、「瞳」を組み合わせて名付けられました。この名前には、今井隆氏の米への情熱と、米粒への愛情が込められています。

参考書籍

大坪研一、食味研究会『日本一おいしい米の秘密』講談社、2006年9月。ISBN 4-06-272400-6。

関連項目

下呂市
突然変異種

外部リンク

龍の瞳（日本語） - コーポレートサイト
龍の瞳 (ryunohitomi.jp) - Facebook
* いのちの壱（日本語）

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