°

記号°（度、degree）の解説

記号°は、主に単位記号として用いられる記号です。単独で使用される場合もありますが、多くの場合、他の文字と組み合わせて単位を表す際に用いられます。その多様な用法について、詳しく見ていきましょう。

角度

最も一般的な用途として、角度の単位「度」を表します。例えば、90°は90度を表します。分（′）や秒（″）と併用する場合、数値と記号の間にスペースを入れません。これは、国際単位系国際文書で定められた唯一の例外です。他の単位記号では、数値と記号の間にスペースを入れるのが一般的です。

例：

90° = 90度
45°23′54″

時間

時間（時）を表す場合もあります。ストップウォッチなどでの経過時間や、医療分野などで使用されます。この場合も、分（′）や秒（″）とセットで用いられ、時間、分、秒を表記します。

例：

16°20′12″ = 16時間20分12秒
8° ＝ 8時

温度

温度の単位としても用いられます。ただし、単独では使用せず、他のラテン文字と組み合わせて温度の種類を指定します。











熱力学的温度の単位であるケルビンは、かつては°Kと表記されていましたが、現在はKと表記されます。

序数

スペイン語やイタリア語では、男性の序数を表す際に°が用いられることがあります。

例：

1º → 1°

女性の序数には使用できず、上付き文字などを用いる必要があります。

例：

1ª → 1a

その他の用法

°は、様々な専門分野でも使用されます。

プルーフ: 英米の酒の強さの単位プルーフを表す際に°proofのように用いられます。これは度数とは異なる単位なので注意が必要です。
サーフ: チェコの古い長さの単位サーフ(約1.896メートル)を表すのに用いられます。
ISO感度: ISO感度の対数表記（DIN感度）にも用いられます。「ISO 400/27°」のように表記されます。

コンピュータでの扱い

コンピュータ上での扱いは以下の通りです。

HTML文字参照では ° で表示できます。
ASCIIしか使えない環境では、上付き文字のoで代用されることがあります（例：1° → 1o）。
ISO/IEC 8859-1|ISO_IEC 8859-1 (Latin-1) に含まれているため、欧米圏では8ビット文字コード環境でも使用できます。
リング符号˚の代用として使用されることもあります。
半角の半濁点ﾟ(U+FF9F)とは異なる文字です。

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