あまくさ (多用途支援艦)

あまくさ（JS Amakusa, AMS-4303）

あまくさは、日本の海上自衛隊に所属する多用途支援艦であり、ひうち型多用途支援艦の第三艦にあたります。この艦名は天草灘に由来しており、先代には旧海軍の択捉型海防艦「天草」が存在していました。艦の役割は、他国の海軍における航洋曳船に相当し、主に支援作戦に従事しています。

基本情報

この艦は、最初は武装を持っていなかったものの、後に両舷に12.7mm機関銃の銃架が設置されました。ただし、これらの機関銃は常時取り付けられているわけではなく、必要に応じて設置されます。また、ひうち型には前期建造艦と後期建造艦の違いが存在し、あまくさは前期建造艦に属します。そのため、外洋行動時の安定性を向上させるための減揺タンクや潜水艦に対する訓練用機器は備わっていません。

艦歴

あまくさの起工は2002年12月3日で、ユニバーサル造船京浜事業所において行われました。2003年には進水し、2004年には正式に就役しました。そして、佐世保地方隊に編入されました。

艦の歴史において、あまくさはさまざまな災害派遣活動に参加しました。例えば、2009年には長崎県で発生した漁船転覆事故による行方不明者の捜索に従事し、その後、同年の台風第8号による漂流木回収のため鹿児島県近海へ派遣されました。また、2011年の東日本大震災の災害派遣にも参加しました。

2015年には、中国海軍の艦隊の動向を監視する任務を遂行し、また2016年の熊本地震時には災害派遣に加わりました。このように、あまくさは日本の安全保障に貢献する艦艇として様々な任務を果たしてきています。

2017年には、地方隊の部隊改編により、佐世保地方隊直轄から佐世保警備隊の隷下に編成替えが行われました。2021年には、再度の任務として対馬近海で中国海軍の艦隊を確認し、情報収集及び監視を行いました。

最近の活動としては、2024年9月にも中国海軍の艦隊動向を監視し、同海域での情報収集を行っています。あまくさは、常に地域の安全保障に寄与し、海上自衛隊としての任務を全うしています。

参考文献

• - 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』（並木書房、2002年）

関連項目

• - 海上自衛隊艦艇一覧

外部リンク

• - 海鷲の末裔「多用途支援艦 ひうち型」 - ウェイバックマシン（2010年2月5日アーカイブ分）
• - J-NAVY World 「多用途支援艦 ひうち型」

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