いすゞ・ロデオ

ロデオ（Rodeo）について

ロデオは、いすゞ自動車によって1988年から1994年にかけて生産されたピックアップトラックです。この車両は、先代モデルである「ファスターロデオ4WD」のフルモデルチェンジ版として登場しました。ファスターシリーズの4WDバージョンとして、ロデオは独立した車種と位置付けられています。

概要

ロデオは、キャブや荷台など、外装部品の多くをファスターと共有しています。この他にもエンジンやシャシー（車体とタイヤ周辺）、内装に至るまで、様々な部品が共通しているため、ファスターシリーズの一部としての側面を持っています。さらに、ロデオを含むこのシリーズからは、SUV車両のミューも派生しています。

日本国内での販売が終了した後も、ロデオは2002年まではタイで生産を続け、アジア市場やイギリスでも販売されました。イギリスにおいては、2004年まで販売されるなど、国際的にも広がりを見せました。興味深い点として、北米ではファスターがワゴンに改造されたSUVとしてロデオと名付けられ、イギリスでは同じくD-MAXがロデオと呼ばれています。

歴史

ロデオは、ブリスターフェンダーを採用し、当時のトレンドを反映した新しいデザインが特徴です。ボディタイプは多様で、標準ボディ、ロングボディ、フラットデッキ三方開き、スーパーダブルキャブなどのバリエーションが用意されていました。

• - 1988年6月: ファスターロデオ4WDを基にフルモデルチェンジが行われ、ロデオが登場。
• - 1992年10月: マイナーチェンジが実施され、フロントマスクのデザインが変更されました。なお、ダブルキャブの全長が4.7mを超えてしまったため、日本の保険制度において不利となり、登録が難しい状況がありましたが、RVブームの影響により販売ラインナップが拡充されました。
• - 1994年10月: 日本での販売が終了しました。

ロデオモデルは、国内においては宮崎県警察でも使用された実績があります。そのため、公共機関においても一定の信頼性が評価された車両と言えるでしょう。

OEM先・仕向け地別車名

ロデオは、いすゞのOEM車両として様々な地域で販売されていました。具体的なモデル名は以下の通りです。

• - オーストラリア / ニュージーランド: ホールデン・ロデオ
• - 中国: ジンベイ（金杯）・SY1023
• - コロンビア、チリ、エクアドル: シボレー・LUV
• - エジプト: シボレー T-シリーズ El Dababah
• - 北米: シボレー・LUV / いすゞ・P'UP
• - フィリピン: いすゞ・フェゴ
• - 南アフリカ: いすゞ・KB
• - タイ: いすゞ・ファスターZ（後にスペースキャブとスパークに分離）、いすゞ・ロデオ 4WD、ホンダ・ツアーマスター、オペル・カンポ
• - イギリス: ボクスホール・ブラバ
• - 西ヨーロッパ: オペル・カンポ

関連項目

ロデオに関連する車種としては、いすゞのファスター、ミュー、ウィザード、ビッグホーン、オンブレ、D-MAX、iシリーズなどが挙げられます。これらのモデルも、ロデオ同様にいすゞの技術とデザインを反映しています。

ロデオはその多様性や国際的な展開から、いすゞのピックアップトラックの中でも特別な存在として記憶されることでしょう。

もう一度検索