いなづま (護衛艦・2代)

いなづま（DD-105）の艦歴

いなづま、正式には「JS Inazuma（DD-105）」は、海上自衛隊に所属する護衛艦であり、むらさめ型の5番艦です。艦名は「稲妻」に由来し、歴史的には旧海軍の艦艇名を引き継いでいます。いなづまは1997年に起工され、2000年に就役しました。この艦歴では、いなづまがどのように活躍してきたのかを詳述します。

設計と建造

いなづまは、平成7年度の中期防衛力整備計画に基づき、三菱重工業長崎造船所で建造されました。艦の起工は1997年5月8日、進水は1998年9月9日、そして2000年3月15日に正式に就役しました。就役後は第4護衛隊群に配備され、呉に拠点を置いています。

海外派遣と訓練

2002年には、テロ対策特別措置法の下で護衛艦「あさかぜ」と共にインド洋に派遣され、同年9月までの間、様々な任務に従事しました。2004年には環太平洋合同演習（RIMPAC）に参加し、国際的な連携能力を高めました。

2006年から2008年の間にもインド洋での作戦や米国との共同訓練を行い、グローバルな任務に対応する能力を培いました。また、2011年から2014年にかけては海賊対処行動水上部隊としての役割を果たし、ソマリア沖・アデン湾において28回の護衛任務を実施しました。

災害支援活動

2018年7月、呉市内での豪雨による断水に際して、いなづまは艦内の入浴施設を地域住民に開放しました。これにより、被災者に対する支援活動を展開しました。このような人道支援も、いなづまの重要な役割のひとつです。

近年の活動と事故

2019年に、練習艦「かしま」と共に遠洋練習航海に出港し、11か国を訪問しました。2021年にはオーストラリア海軍との共同訓練を実施しましたが、2023年1月10日に遭遇した座礁事故が注目を集めました。この事故により、艦長が業務上の過失で書類送検される事態に至りました。

不祥事

また、いなづまに関する不祥事として、2022年6月に特定秘密の取り扱いについて適切な評価を受けずに隊員を任命した問題が報告され、当時の艦長らが懲戒処分を受けました。

まとめ

いなづまは、その艦歴を通じて多様な任務を担い、国際的な協力や災害支援に貢献してきました。しかし、座礁事故や不祥事といった問題もあり、艦の運営には注意が求められています。今後のいなづまの航跡に注目が集まります。

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