うなずきトリオ

うなずきトリオ：伝説のお笑いグループの軌跡

うなずきトリオは、1980年代の漫才ブームの最中に誕生した、異色のスーパーユニットです。当時人気絶頂だった漫才コンビ、紳助・竜介、ツービート、そしてB&Bのツッコミ担当、松本竜介、ビートきよし、島田洋八の3人が集結し、お笑い界に大きな話題を呼びました。

結成の背景

このトリオ結成のきっかけは、番組プロデューサーの横澤彪氏のユニークな発想でした。「3人を組ませて漫才をやらせてみたらどうなるか？」という問いに対して、島田紳助が「竜介が『んなアホな！』、洋八が『なんでやねん！』、きよしさんが『よしなさい！』と、うなずくだけの漫才になる」と発言したことが、グループ名の由来となりました。

大瀧詠一によるプロデュース

デビューにあたり、数々の大物アーティストにプロデュースを依頼した結果、最終的に大瀧詠一が担当することになりました。大瀧詠一は、トリオのデビュー曲「うなずきマーチ」を作詞・作曲し、編曲は変名である多羅尾伴内名義で行いました。

メンバー紹介

ビートきよし（1949年12月31日 - ）：リーダー。本名：兼子二郎。ツービートのツッコミ担当。
松本竜介（1956年4月6日 - 2006年4月1日）：サブリーダー。本名：松本稔。紳助・竜介のツッコミ担当。2006年に脳出血で逝去。
島田洋八（1950年2月13日 - ）：本名：藤井健次。B&Bのツッコミ担当。

デビュー曲「うなずきマーチ」

1982年1月1日にキャニオンレコードから発売された「うなずきマーチ」は、オリコンシングルチャートで最高55位を記録し、10週にわたり100位以内にランクインしました。B面には、同じく大瀧詠一が作詞・作曲・編曲を手がけ、高平哲郎が構成を担当した「B面でうなずいて」が収録されています。番組企画の一環として、同名の宇奈月温泉で歌われたこともあります。

その後

1986年には、きよしと竜介が「うなずきコンビ」として再結成し、『ひょうきんスター誕生』でグランプリを獲得しました。その後、竜介の死後には、きよしと洋八で再結成も果たしています。現在も吉本興業の劇場を中心に舞台活動を続けています。

平成のうなずきトリオ

2006年には、ラジオ番組『ますだおかだのオールナイトニッポン』で「平成のうなずきトリオを作れ！」という企画が実施され、岡田圭右（ますだおかだ）、鈴木拓（ドランクドラゴン）、平畠啓史（DonDokoDon）の3人が選ばれました。平成版の「うなずきマーチ」の制作も試みられましたが、大瀧詠一からの返答が得られず、頓挫しました。

松本竜介の最後のテレビ出演

松本竜介は、亡くなる半年前の2005年10月3日に、日本テレビの『ものまねバトル』に3人揃って出演しました。これが竜介にとって最後のテレビ出演となりました。

その他のエピソード

うなずきトリオの兄弟ユニットとして、やかましトリオ、仲良しコンビ、いじわるコンビが存在しました。
島田洋八ときよしは、お互いをライバル視しており、仲が悪いとされています。
2010年には、有吉弘行プロデュースの元、「元祖・じゃない方芸人」によるユニット「有吉命名☆ゴーストバスターズ」が結成されました。

うなずきトリオは、その斬新なコンセプトと、メンバーの個性的なキャラクターによって、1980年代のお笑いシーンに大きな足跡を残しました。彼らの活動は、後の世代のお笑い芸人たちにも大きな影響を与えています。

関連用語

漫才ブーム
オレたちひょうきん族
三人組
じゃない方芸人

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